活動データ
タイム
28:43
距離
65.7km
のぼり
4460m
くだり
5221m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る(行き) 南海電鉄:新今宮駅〜橋本駅 代行バス:橋本駅〜大門南駐車場 山内代行バス:大門南駐車場〜千手院橋 ※高野山へは3月17日現在、高野下駅~極楽橋駅間が線路トラブルで不通となっていて、代行バスを利用しました。 2018年3月31日運転再開予定とのことです。 (帰り) バス:熊野本宮大社〜渡良瀬温泉 バス:渡良瀬温泉〜紀伊田辺駅 JR特急くろしお:紀伊田辺駅〜天王寺駅 以前、大峰の釈迦岳を歩いていた時に出会った登山者の方から、果無集落の良さや、小辺路の歩きやすさを教えてもらい、行きたい!と思ってからから約2年後、やっと行くことができました。 小辺路は高野山から熊野本宮大社を最短距離で結び、昔は巡礼者や物資を運ぶ商人が行き交った庶民の道だったそうです。 小辺路は周辺の住む方の努力のおかげでしっかり道の手入れがされており、きつい段差などもなく比較的歩きやすかったです。ただ、地図上に「急な登り坂」「急な下り坂」と表記された箇所は確かにその通り急でキツイかったです。水場も豊富にあり、水に困ることはないと思います。地図はインターネットでダウンロードダウンロード・印刷することができました。 (1日目) 始発を乗り継ぎ、南海電車に乗り、代行バスに乗車。大門南駐車場で代行バスを乗り換えて、千手院橋バス停へ向かいました。代行バスの案内をして下さった南海の駅員さんの案内が丁寧で、バスが発車する時もお辞儀で見送って下さり、嬉しかったです。 【水ヶ峰越(高野山~大股)】 バス停を降りると、近くの商店の方が付近の掃除をされていました。こうゆう事をされているから、高野山の町中は綺麗なんですね。 初め、なだらかな尾根道を、横に長くのびる山並み眺めながら歩きました。ふと動物を見かけたんですが…デカい猿のような…鹿のような…何だったんでしょう?尾根道から下り、大滝の集落へ。大滝の集落にはきれいなトイレと、休憩所がありました。そこからから登り返し、高野龍神スカイラインと合流して、往来する車に注意しながら車道を歩きました。野迫川村近くを通り、温泉の看板を見て「ここにも温泉があるんだなあ」と思いました。車道と別れ、水ヶ峰への山道を上ります。水ヶ峰の上の方の木は白くなっていて、何だろう?と思っていましたが、近づくとそれが霧氷であることが分かりました。まだ残ってることにびっくりしました。水ヶ峰の峠まで上り詰めると、幾分か広い場所で、昔は旅籠があったと看板が立っていました。今は何もありませんが、多くの旅人が往来し、賑やかであった当時の風景を想像するとスーッと胸がロマンで溢れます。水ヶ峰から下り、林道を進み、東屋で休憩。遠くに風車が見えるレストラン鶴姫(休業中)など見渡すことができました。ここで今日初めて会う登山者と出会ってお話ししました。それから大股の集落に下りました。集落に下りるとすぐに自販機とバス停があり、コーラを購入し一休みしました。 【伯母子峠越(大股~三浦口)】 大股の集落から始まる急な坂道を上り続け、きれいな山小屋が立つ萱小屋跡に差し掛かります。この山小屋はとてもきれいで良い雰囲気で、とても快適に泊まれそうでした。ですが、1日目の目的地の伯母子峠の山小屋ですので、少しそこで休憩した後、また歩き始めました。伯母子岳頂上には夕方頃に到着しました。360度見渡すことができ、西は護摩壇山、東は大峰山脈を見渡すことができますが、大峰山脈のどの山が見えているのかは分かりませんでした。伯母子岳山頂から伯母子峠までの下りでは、地面の表面下がどろどろの粘土質の個所があり、2回滑り、ザックが汚れました。伯母子峠の山小屋には17時30分頃到着。宿泊者は誰もおらず、独り占めと喜んだのは束の間、すぐに寂しくなりました。夕食はソーセージ、おでん、バナナ、ラーメン等。おでんはスーパーで買って、重かったんですが、食べてみると味が薄く感じられました。バナナはつぶれていました。夕食を食べると、外でゆっくり星空を見るほどの気分にはなれず、すぐに寝袋に入りました。ですが、頼りない山小屋の扉を壊してクマが入ってきたり、隙間から小動物が入ってきたらどうしようとか?数日前に見たホラー映画のピエロのことなどを想像してしまい、寝たり起きたりを繰り返し、心細い夜を過ごしました。 (2日目) 2日目は行程が長いので、日の出前に出発しようと考えていましたが、強い風が吹いている音がしていて、これから通る区間が滑落注意区間なので、日の出に合わせて6時に出発しました。その判断は正解で、本当に道幅の狭い崖道で危険でした。三浦口に下り、すぐ行ったところの公衆トイレはきれいでした。 【三浦峠越(三浦口~十津川温泉】 三浦口の村の中を通り、吊り橋を渡り、三浦峠を目指しました。途中、三十丁の水で水筒を満タンにしました。山道のところどころに立てられている、地元の小学生が作った注意看板には癒されました。三浦峠の頂上付近では、後方の集落や山が見晴らし良く見渡せました。2ヵ所ほど、道の崩落個所があり、慎重に通らなければならないところがありました。三浦峠を越えてからの下り道では、道を整備されながら登ってこられるお二方とお会いし、「今日はどこまで行く~」「荒れているところはありましたか?」「どこから来ましたか?~」「そこは親戚がいます~」とか軽くお話ししました。こうやって整備されている方がいらっしゃるおかげで小辺路を快適に歩かせているので、本当に感謝です。西中大谷のバス停まで下り、2時間の車道歩きが始まります。この2時間の車道歩きが結構足に応えました。車がそれなりの頻度で通る中、注意しながらせっせと歩きますが、コースタイムを縮めることができませんですし、反発の強いコンクリート道歩きで足は痛くなってきますし、そこそこ重いリュックを背負い続けてきたせいで肩も痛くなってきました。途中、檻の中で飼われたワンちゃんがとても嬉しそうに尻尾を振って迎えてくれ、癒されました。自動販売機もいくらかありましたが、水は十分に持っているため、スルーしました。 【果無峠越(十津川温泉~八木尾)】 昴の郷を過ぎると車道のトンネルを通過しますが、暗いため、車にひかれないように注意しつつ通過。そのあとすぐに長い吊り橋に差し掛かりました。同時に5人以上は渡ってはいけないと看板が書かれた吊り橋は、確かに古くて頼りなく、しかも高くて長いので、とても怖かったです。今回の旅で初めてお腹が痛くなりました。果無集落登山口から急な石畳の上りを登りきり、16時半ぐらいに果無集落に到着。ポスター等にもよく載っている雰囲気の良い景色で、写真をたくさん撮りました。住民の方にも「雨が降るかもしれませんよ」「今日はどこまで行きますか?」等と心配して声をかけていただきました。果無集落の車道には綺麗な簡易のトイレがあり利用させて頂きました。日没が近づき、果無集落から観音堂へ急ぎました。ここからはところどころに三十三観音の石仏がいらっしゃり、通行人の安全を見守って下さっています。石仏様にも励まされつつ、辺りが暗闇に包まれる直前の18時10分頃、誰もいない観音堂前に到着。急いで観音の水を汲み、テントを張って、中に潜り込みました。テントの中は狭いからか、山小屋よりも落ち着きました。夕飯は煮卵を入れたカレ―ヌードル等。煮卵も、カレーヌードルもとても美味しかったです。食後、疲れもあってすぐに眠ってしまいました。 (3日目) 夜中から小雨が明け方まで続きました。3日目も夜明け前に出発しようと思っていましたが、雨が止むことを期待し、出発を遅らせました。夜が明けると間もなく雨が止み、カレーピラフなどの朝食をまったり食べたりしていると、出発が7時頃になりました。観音堂の観音様に一晩お世話になったお礼のお参りをし、近くに落ちていた自分のものではないゴミを拾い、歩き始めました。3日目は行程が短いので気が楽でした。雨上がりで霧が立ち込め、辺りは幻想的で、いかにも古道歩きといった雰囲気です。 【果無峠越(八木尾~熊野本宮大社)】 最後の峠果無峠を通過し、八木尾バス停まで下り、車道に出たときはもう山道歩きは終わりだとホッとしました。川幅の広い雄大な熊野川を眺めながら、歩道のある車道をてくてく歩きます。もう坂道や森の中を歩くことはないと思ってましたが、やっぱりあって、森の中に向かって緩い坂を上り詰めると、中辺路との合流地点、三軒茶屋跡に着きました。ここまで来ると、熊野本宮大社はもう目と鼻の先です。ここからは中辺路を歩かれている方を結構見かけました。それからあっという間に熊野本宮大社の裏鳥居に着いてしまいました。熊野本宮大社でお参りし、バスの時間まで時間があったので、旧熊野本宮大社跡地の太斎原まで行って、今回の子辺路の山歩きが終了となりました。 それからバスで渡良瀬温泉へ行き、バス停から徒歩5分ぐらいのわたらせ温泉大露天風呂に入りましたが、とても気持ち良く、山旅の疲れが大いに癒えました。 今回の旅は、かつて小辺路を往来していた人々、そこで暮らしていた人々のことを思い浮かべながら自然豊かな山の中を歩くことができましたし、山小屋泊、テント泊も経験できて、楽しく、時に怖く、達成感の大きい山旅でした。後、登山でのカレーカップヌードルはおいしいと再認識しましたw (水) 4ℓの水持参 【使用した水場】 1日目:大股の自販機でコーラ購入 2日目:30丁の水・観音堂の水 (温泉) わたらせ温泉・徒歩3分の大露天風呂700円 (事前トレーニング) 20㎏のザックを背負って軽い登山3回
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