活動データ
タイム
10:55
距離
36.6km
のぼり
654m
くだり
657m
活動詳細
すべて見る本日目指すは36番札所青龍寺。札所を巡るだけでも結構な距離なところ、頑張って奥の院まで行ってしまえ!というチャレンジロングコースです。 充分早い出発のつもりだったけど、私よりも先に出た方たちが居たようです。歩き遍路の朝は早い。 まだ空気がひんやりする中を34番奥の院目指します。番外霊場は88の札所に比べて道しるべが少なくなるので、紙の遍路地図とGoogleMapを合わせて見ながら歩きます。メインの遍路道を歩いている私を見かけて、道を間違っていると心配した方々が早朝から声をかけてくれます。「どこ行くん?」「種間寺は向こうやよ」 畑で仕事をしていたお父さん、犬の散歩中のお母さん、ウオーキング中のお母さん、皆さん本当に親切で温かい。地元の皆さんに見守られ旅をしています。 7:35、34番奥の院の岩屋神社に到着。こちらは、なんだかほっこりする小さな神社でした。手水舎には綺麗なタオルがかけられ、拝殿の中はキチンと掃き清められています。手が行き届き、ご近所の方々が大事にされている様子が伝わってきます。 8:35、34番札所種間寺に到着。訪れるまではどんなお寺だったかな…と記憶があやふやなのですが、実際に来てみると記憶が鮮やかに蘇ります。「前回ここに来た時は暑くて喉がカラカラだっな」「前もこのベンチで休憩したっけ」と、記憶を辿るのも楽しいものです。 35番清滝寺へは日本一の清流と言われる仁淀川を渡る道。私の持っている地図には仁淀川大橋を渡るルートが載っているのですが、そのすぐ下流側に新大橋が完成していました。ところが道しるべが新大橋の下に見当たらないため、どこから橋に上がれば良いのか分からず、道を失いウロウロ。近くの駐車場で作業していたおじさまが見かねて、「清滝寺行くんならそっちやよ」と声を掛けてくれました。新大橋の下をくぐってすぐ先の旧大橋の下に、道しるべがあるじゃないですか!うーん、ちょっと分かりづらい…。 それにしても日本一の水質を誇るという仁淀川。だいぶ下流ではありますが水が透き通ってます。上流に行ったらどんなに綺麗なんでしょう! 河川沿いの道から土佐市内を通り抜けるのですが、ここも分かりづらく道を間違えるところ。前回の歩きの時も迷ったのに、また今回も迷いましたよ。道しるべに従って歩いてきたはずなのに、いつのまにか道しるべが無くなっています。そして自分が思っていた方向と違う方向を示す「清滝寺→」の矢印が突如出現し混乱しました。後で軌跡を見直したところ、国道56号を渡ったところで、目の前の通りが遍路道だと思い込み、平行に並ぶ一本違う通りを歩いてしまったようでした。そして再び56号を渡るのですが、ここでも渡った先に道しるべがおりません。車道用の道路看板はあるのですが、分岐には必ずあるはずの遍路シールが無い!ここで再びGoogleMapを開いて現在地と紙の地図を合わせて確認。GPSって素晴らしい! とんでもない方向から歩いてくる人、違う道を歩いてきた人、何人か私以外にも迷ってる人を見かけました。それでも皆なんとか札所までたどり着きます。 11:50、私も無事に35番札所清滝寺に到着。さて、この先の青龍寺までのルートを確認しようと地図を見て、ここで気づきました。残り14kmある!なぜか残り9kmほどだと思い込んでいて、時間に余裕があるな〜と呑気に考えていました。計算していたよりも1時間以上余計に時間がかかるります。今日は青龍寺の奥の院も打ってしまいたい!という事で、この先のルートはほとんど休憩なしで、ペースをあげて先を急ぎます。 塚地峠の遍路道分岐に14:20に到着。この分なら青龍寺には16:30頃に到着できるだろうと目処がつき、少し安心しました。この峠越えの遍路道は、ハイキングコースの一部になっていて、塚地坂トンネル横には駐車、休憩所、トイレが設置されています。ここで昨夜高知屋さんで一緒になった、白いおひげのおじさま遍路さんが座り込んで居ました。土佐市内で迷って1時間くらいロスしたということ。この先間に合わなそうなのでタクシーを呼んだから一緒に乗って行くか?とお誘い頂きましたが、ここから先は今日のメインイベント「峠越え」! 丁重にお断りし、タクシーに乗り込むおじさまを見送って、塚地峠を歩き始めました。 塚地峠越えの遍路道は、昔は生活道だったというだけあり、勾配のきつい箇所は石畳みや石段で整備されていて、歩きやすい道です。峠のてっぺん、木々の間から視界がひらけて、これから向かう宇佐の町が見えたときはちょっと感動しました。1時間弱で宇佐の中心まで出ました。 宇佐大橋を渡れば、青龍寺はもうすぐそこです。到着時間の目処がつき、橋からの海の眺めを楽しむ余裕がでてきました。夕陽に照らされた高知の海は、青か濃くて本当に綺麗です。トンビが気持ちよさそうに風に乗って飛ぶ様子に思わず見惚れます。高知ではトンビをよく見るような気がします。 青龍寺手前にある今夜の宿、三陽荘にザックを預かってもらい参拝用具だけを持ち、16:25に36番札所の青龍寺に到着。本堂へは向かわずにまずは奥の院へ先に向かいます。納経所横の坂を120mの高さまで一気に登るのは大変ですが、もうすぐ今日のゴールだと思うと力が湧きます。 スカイラインを横切り16:35に青龍寺奥の院不動堂に到着。すぐ近くに国民宿舎が建っているとは思えない静けさ。お堂周りは隅々までキチンと掃除され、神聖な場所なのだと思わせる空気感があります。土足厳禁の立て札に従い、靴を脱いで参拝。お不動さんの真言を唱えます。 来た道を再び一気に下り、16:50に青龍寺本堂に到着。納経所が閉まるのが17:00なので境内は人影が少なくて静かだろうと想像していましたが、慌てて駆け込んで来たバスの団体さんでキャッキャと賑やかでした。先ほどの奥の院の静けさとは対照的な雰囲気。夕方薄暗い境内にひとりきりでいると寂しいものですが、賑やかなのは安心します。 三陽荘は団体さんも居て、食堂は満席。民宿での遍路同士の交流がないのは残念ですが、ひとり静かに過ごすのも良いものです。何より温泉の質が良かった。今日は35kmを超える長い道のりでしたが、疲れた身体をゆっくり休めることができました。
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