活動データ
タイム
25:46
距離
33.0km
のぼり
2630m
くだり
2583m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る初テン泊で遂に行けました。 記録として書いてありますので長々と雑ですが、悪しからず。 日高でも最難関と言われる1839峰。 日高山脈の主稜線から外れ支稜線上に位置している為、孤高の名峰とも言われている。 コースタイムも往復20時間を越える厳しい山。 今回もまっきーさん夫妻と共に1泊2日の山行。 去年からザンクに行こうと計画し、休みを合わせてチャレンジした。 元々は2泊3日の計画であったが、天候の関係もあり、1泊2日なら下山まで雨に当たらないと判断して予定通り8月20日~21日で決行した。 荷物は軽量化しようと試みたが結局20キロ(靴含み、水2L)程になってしまった。 水を組み上げると、総28キロ。 水は1Lを凍らせていき上二股で組み上げ、沢靴もそこにデポする計画。炭酸飲料2本と食料は予備を含めて3日分(フリーズドライ)、行動食は1日500kcalとし2日分持った。あとは、ゼリー2個を用意した。 8月19日 (移動~登山口) 9時半に札幌を出発して中札内の道の駅に1時に到着。1時間程仮眠を取りまっきーさん夫妻と合流。ここから30分程で札内ダムのゲート前に到着した。 札内ダムに向かう途中、茂みからエゾシカが突然飛び出しぶつかる寸前で事なきを得た。思い返せば今回一番の危ない場面であった。 今年はゲートから登山口までの道路は通行止のため、いつもより距離が5キロ余計に増えている。今回は登山口まで自転車使用した。 ゲート前で準備を済ませて4時に出発した。 出発してから僕の自転車のタイヤに空気が入っていないことに気付いた。 こうなると自転車も苦行であり、登山口に着くまでに既に疲労していた。 ゲートから7つトンネルを抜けると札内ヒュッテに到着。ヒュッテの階段は取り外されているのかなく、地面に置かれたボックスに登山届けを書ていく。そこから更に1つトンネルを抜けると登山口に到着した。ゲートから約30分程かかり、やっと歩き始めた。 (登山口~上二股) 橋とトンネルの間に立派な登山口の標識がありそこから進むと直ぐに沢に出る。 広い川原は砂防ダムまでどこを通っても歩けた感じだった。 砂防ダムは右岸側に巻き道があり、ピンテも付いている。 直登のロープもあるが、重いザックで振られないように注意。 巻き道から砂防ダム上に出て20分程歩くと第1の函があるが、これも右岸に巻き道があるのでここを進んでいく。目印のピンテがあるので見逃さないように注意したい所である。巻き道から見えるゴルジュは綺麗で良かった。 更に5分程で第2の函。 ここは右岸をへつってから左岸へ移動したが、水量次第ではどう進んでも大丈夫だろう。 難所を越えるとあとは歩きやすい所を選び進む。途中、見える夏尾根には溜め息が止まらなかった。第2の函から1時間程で上二股に到着した。 ここで沢靴を履き替え、木の上にデポし、水を浄水して4Lと無浄水4Lを調理と予備として持った。 内訳として往路3.5L、復路2L、調理などで2L、予備として500mlとした。 ネオプレンのソックスとすね当ては露対策としてそのまま履いていった。 (上二股~夏尾根頭~コイカク) ここからは1,069mを2キロで一気に登る。 下から見ていたが急登。 取付きは背丈くらいの笹漕ぎ。もうダニなどは気にしていられないので普通に進む。 笹は露等で濡れていなかったのは幸いで濡れずに済んだ。 目印は笹に付いているピンテだが、わかりづらいのでしっかりある踏み跡を見ながら進むと、いよいよ登り始める。 30キロ近いザックが腰と肩に食い込み、重さが応え中々上がれないのでゆっくり進み上げる。 段々とブッシュ地帯を抜け登山道が明瞭になってくるので後は迷うことはないだろう。 2時間半程かけ、やっと1,305mのテン場に到着した。ここでまだ夏尾根の2/3位の行程。 ここのテン場は風が避けれて良さそうで4~5張り位は張れるようだった。 ここから進んで行くと段々と岩陵が目立ち始める。切り立った所を進むことが増えるので注意した。 暫くし、難所の危険地帯に到着。 ロープも設置されていましたが、落ちたらアウトな岩を登るので注意した。ここは登りはいいが、下りの方が怖いと思っていたら2人も同様に思った様で帰りの心配が1つ増えてしまった。 難所を越えても変わらず細尾根を進むので注意したい所。この日は風があったので煽られないように歩いた。 そしてやっと夏尾根頭に到着。4時間半越えの登りにクタクタだが、そうも言っていられないので暫し休んでからコイカクシュサツナイ岳へ進んだ。 コイカクへは20分程で到着した。 途中、レリーフがあり手を合わせた。 ウイスキーの瓶に水が入れて置いてあり供えられているのが印象的だった。 コイカクで記念撮影。ここまででも充分な山行だが、16時迄にこの日のキャンプ地であるヤオロマップ岳に着かなければ明日1839峰には届かないので先を急いだ。 (コイカク~ヤオロの窓~ヤオロマップ岳) コイカクからの下りは順目の這松で所々胸位まであった。帰りは厳しい事になるだろう。 一旦1,560mまで落とし、登り返します。細かいアップダウンを繰り返し、ヤオロの窓までは1時間半程で到着。 とにかく荷物がの重さが応え、歩は遅かったが体力的には全く問題なかった。 窓からはまた崖っぷちを登り返したり、下ったりを繰り返し1時間半程でヤオロマップ岳に到着した。 途中で先発していたnaoさんとスライド。 おめでとうとお疲れグーして別れた。 稜線上は殆どが危険箇所にあたるものかも知れないが、それが普通だった。 トラバースの斜面も切れ落ちてるところもあるし、細尾根を進む所が殆どで無で歩いていたが、風もあり気が抜けない稜線歩きだった。 ヤオロから3分程下ると、この日のキャンプ地に到着して、やっと安堵の時を迎えた。 到着は15時半頃だった。 ザックを卸した体は軽くて笑ってしまう。 初めてテン泊するので要領が掴めなかったが、ここのテン場は風が余り吹かず急がず張れた。 反省として、まさかのペグを忘れるという事態もあったりフライも夏.冬両方を持ってきていたりと中々ないミスをしてしまった。 テン泊ではアーベントロートが見えて綺麗だった。楽しみにしていた星空は見れなかったが、まさかの夜景が楽しめた。食事はフリーズドライの白米とビーフシチュー。それとスキットルに持ってきたウイスキーとチーズを4個食べた。色々と山の話をしていたはずが20時過ぎにはいつの間にか寝てしまっていた。 (ヤオロ~1839峰) 3時に起床し準備を開始。 天気は夜まで持ちそうな予報だった。 食事は昨日残しておく予定だった白米を食べてしまい、代わりの物に水をいれていなかったので味噌汁のみで。 外ではモルゲンが見えて綺麗だった。 4時出発予定が明るくなるのが遅く20分程してアタックザックで出発した。朝露を予想してネオプレンの靴下を使ったが、全く濡れていなかったので無意味だった。 この日の行程は昨日よりキツイ。何せピークを取って昨日と同じ行程を下るのだ。 naoさんからの事前情報でヤオロからピークまでは2時間程。 見えるピークはそうは思えないほど遠く感じた。 テン場からは稜線を細かくダウンアップして1,781mの分岐点まで行きここから西側の支稜線上を進んだ。 ここから一気に90mの激下り、背丈程の這松から笹に変わりキツイ。 下ったら笹のトラバース、と思ったらまた登る。植生もよく変わるので歩きづらい。岩の乗り越えもある。これを3回ほど繰り返し1,702mへ。 いよいよ、目前に1839が見えた。一旦下ったら本峰に取付く、少し進むとザンクの肩につき、やっと岩壁に到着。慎重に登っていく。登りきると、切れたロープがぶら下がっていた。 もうピークは目の前だが植生が最後の抵抗してすんなりは進ませてくれない。 1839峰と看板が見えた時は嬉しかった。 ピークまでは2時間程で到着した。 青空ではないが、360度日高山脈が見渡せる。まさに絶景だったし、達成感も凄かった。 3人で喜び記念撮影して1時間近くピークを堪能して食事を取った。 帰りの事を考えると杞憂な気分で下山を開始し、テン場に向かった。 (1839~下山) 予定では15時までに夏尾根頭に着かないとタイムアップとなってしまうので、前日の時間から考え、撤収は11時までにして出発とした。 テン場までは往路と同様に2時間程かかり、9時20分頃に到着した。 ここで食事を取り撤収作業。慣れていなくて時間が掛かってしまったので2人は先に出てもらい、僕は20分程遅れて11時過ぎに下山を開始した(水は2.5L持って後は破棄した)。 怪しげな雲がきていて、夏尾根頭に着く頃に降りだしそうだったので急ぎたかったが、ザックは変わらず重くゆっくり進んでいった。 ヤオロから窓まで1時間20分程で到着。途中、遠目だがナキウサギも姿を見せてくれ疲れが柔いだ。 窓からコイカクまでも1時間10分程で着いたが、コイカクの登り返しは噂通りの坂目這松が今まで以上に攻撃してくるのでかなり難儀した。 コイカクで休憩して夏尾根頭へ。 ここからは1839が見えなくなるので最後のお別れをして下ります。 暫く進むと、また戻ってきた危険箇所。そしてパラパラと雨が。悪い予想が当たってしまったが、慎重にバックステップで降りた。降りてみると心配していたより意外と普通だった。 パラパラと雨が来ている中、進んで1305mまで降りてきた。休憩して進むと本降りになってしまった。 雨の山行は今まで殆どなく2回目になり、経験が薄い。レインを着ないで進むが濡れて不快だし、暑い。あとで、着ておけば良かったと後悔した。今回の反省点の1つだ。 登山道も泥々で滑るので、何度か転んだ。 笹が増え始めると沢が近いと嬉しくなってしまった。 沢に着くとびしょ濡れの服を脱ぎ、着替えを出す余裕がなかったのでウィンドジャケットとレインを羽織った。 心配していた沢の増水はなかったが、増水の危険はあるので、急いで装備を替えて沢を下った。 第2の函、第1の函までは早く着いたように感じたが、砂防ダムまでが気分的に長く感じた。雨も強くなったり弱くなったりを繰り返していたからだろう。砂防の巻き道が見えた時はやっと終わると思った。 巻き道を降り、10分程進むと支流の沢と人工物の壁が左岸に見え、そこから登山口に到着した。 約1時間半程の行程だったが、えらく長く感じた。トンネルに着いた時は登頂と同じくらい嬉しかった。 ここからは自転車で車まで戻るが、忘れてました。僕の自転車空気が無いため、かなり漕がないと進まない。 最後の最後に地獄。 自分を恨みました。 途中で登る所が暫く続くところで、流石に漕げずに3回程、自転車を降りて押してしまった。 ゲートが見えた時は思わず叫んでしまった。 車に着いた時は本当に泣きそうだった。 ここで撤収準備をして、まっきーさん夫妻と健闘を讃えあって別れた。 僕は更別に移動し、更別村老人保健福祉センターで体を洗って、札幌に帰った。 初テン泊、初チャレンジで1839峰に登頂できたことは嬉しかったが、反省点も何点かあった山行。終始笑いがあり、ツラいことも半減。色々と忘れられない山となった。 同行してくれたお2人には本当に感謝です。
メンバー
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