三度目の挑戦 カムイエクウチカウシ山(カムエク)

2018.09.02(日) 3 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間
休憩時間
23
距離
15.4 km
のぼり / くだり
546 / 360 m
DAY 2
合計時間
14 時間 33
休憩時間
1 時間 7
距離
12.0 km
のぼり / くだり
1367 / 1367 m
DAY 3
合計時間
4 時間 34
休憩時間
24
距離
13.8 km
のぼり / くだり
430 / 591 m

活動詳細

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 カムエクはきつい山として知られている。この山はいまだ登山道らしい道がなく、踏み跡程度だ。札内川の長い徒渉を繰り返し、八ノ沢に沿って踏み跡を急登しなければならない。  私にとってカムエクは5年越し3度目の挑戦である。4年前、Yさんグループと日高山脈の奥深いこの山を目指した。ところが台風が接近し、日高の三石キャンプ場のバンガローで丸2日間台風をやり過ごし、天候の回復を待ったが好転せず断念した。2度目は先月8月初めツアーで目指したが、これまた台風が接近し中止となった。8月は結局9個の台風が発生。天気図には台風がうようよしている有り様だった。台風は海水温がエネルギー源だ。台風は左巻きの渦巻きだから、海水を撹乱することによって海水温が下がり、衰えていくものだが、最近は地球温暖化で海面下100メートルでも表面温度と変わらず、撹乱されてもエネルギー源が衰えないという。地球温暖化はそこまできている。CO2の削減を決めたパリ協定の実施が求められている。超大型の台風21号が追っかけてきている。3度目の正直はなるか。  台風21号に追っかけられるような日程だったが、何とか大きく崩れる前に下山できた。予測していた通りなかなかきつい山だつた。2日目はテン泊した八ノ沢出合から登頂し、再びテン場に戻ったのだが、メンバーにトラブルも起きて行動時間は実に14時間を超えた。むろん日没。暗闇をヘッデンつけて踏み跡をたどり、渡渉を繰り返すというのは、ガイド付きのツアーと言えども心細いものだった。

カムイエクウチカウシ山(カムエク) 9月2日11時、札内川ダムサイトの車止めを男3人、女3人、ガイド2人でスタート。ここから七ノ沢出会まで3時間の車道歩き。
9月2日11時、札内川ダムサイトの車止めを男3人、女3人、ガイド2人でスタート。ここから七ノ沢出会まで3時間の車道歩き。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 札内ヒュッテまでトンネルの連続。ヘッドランプを付けてワイワイ言いながら歩く。幕営用品、沢靴、スネア手、スワミベルト、食料など13キロの重荷が方に食い込む。しかしワイワイしゃべりながら行くので重荷も忘れる。
札内ヒュッテまでトンネルの連続。ヘッドランプを付けてワイワイ言いながら歩く。幕営用品、沢靴、スネア手、スワミベルト、食料など13キロの重荷が方に食い込む。しかしワイワイしゃべりながら行くので重荷も忘れる。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  後で調べて分かったことでだが、この道路は太平洋側の新ひだか町と十勝側の中札内村を結ぶ「日高横断道路」として計画され、工事を着工したが、あまりの巨費と長い工期のために、北海道開発局が凍結(事実上中止)したもの。無駄な公共事業の典型だった。せめて造った部分でも供用させてほしいね。
 後で調べて分かったことでだが、この道路は太平洋側の新ひだか町と十勝側の中札内村を結ぶ「日高横断道路」として計画され、工事を着工したが、あまりの巨費と長い工期のために、北海道開発局が凍結(事実上中止)したもの。無駄な公共事業の典型だった。せめて造った部分でも供用させてほしいね。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) コイカクシュサツナイ岳登山口。まったく聞いたことがない山だ。
コイカクシュサツナイ岳登山口。まったく聞いたことがない山だ。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) この山がそのようだ。なかなか形がいい。渡航欲をそそる。
この山がそのようだ。なかなか形がいい。渡航欲をそそる。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  さらに1時間ほど歩くと、鉄砲水でこの沢に架かっていた橋げたが札内川の対岸に飛ばされている。10メートルほどの鉄の重量物があそこまで飛ばされるとは驚き。自然の猛威というものを実感させられる。
 さらに1時間ほど歩くと、鉄砲水でこの沢に架かっていた橋げたが札内川の対岸に飛ばされている。10メートルほどの鉄の重量物があそこまで飛ばされるとは驚き。自然の猛威というものを実感させられる。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  コースタイム通り3時間歩いて七ノ沢出合。ここで沢靴に履き替え、登山靴は担ぐ。
 コースタイム通り3時間歩いて七ノ沢出合。ここで沢靴に履き替え、登山靴は担ぐ。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 今日のテン場の八ノ沢出合へスタート。のっけから渡渉の連続。
今日のテン場の八ノ沢出合へスタート。のっけから渡渉の連続。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  流れは速く、深い所は股下まで浸かる。カニ歩きで両足を揃えないこと。流れに逆らわないで下がり気味に歩く。両足をそろえると水の抵抗力が増すからだ。時によろめきを感じる。慎重にカニ歩き。
 流れは速く、深い所は股下まで浸かる。カニ歩きで両足を揃えないこと。流れに逆らわないで下がり気味に歩く。両足をそろえると水の抵抗力が増すからだ。時によろめきを感じる。慎重にカニ歩き。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  踏み跡はほとんどない。河原の踏み跡は増水すれば消えてしまうからだ。
 踏み跡はほとんどない。河原の踏み跡は増水すれば消えてしまうからだ。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  要所でガイドがエスコート。
 要所でガイドがエスコート。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  気を抜くとドボンだ。
 気を抜くとドボンだ。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  渡渉もあれば笹のジャングルとの格闘もある。
 渡渉もあれば笹のジャングルとの格闘もある。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  渡渉にも慣れてカメラを向ければポーズをとる余裕も。ガイドは30キロ担いでいる。
 渡渉にも慣れてカメラを向ければポーズをとる余裕も。ガイドは30キロ担いでいる。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  八ノ沢出会手前の中州にサイト地を選ぶ。石ころ、流木の取り除き、焚火の流木集めなどやることは多き。この太めの人は現役。
 八ノ沢出会手前の中州にサイト地を選ぶ。石ころ、流木の取り除き、焚火の流木集めなどやることは多き。この太めの人は現役。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  着火成功。焚き火にあたり、体ごと乾かす。
 着火成功。焚き火にあたり、体ごと乾かす。
カムイエクウチカウシ山(カムエク)  焚火を囲んで粋な夕食。
 焚火を囲んで粋な夕食。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 翌朝も前日の好天が持っている。本流に比べ川幅は狭い。快調に徒渉を続ける。
翌朝も前日の好天が持っている。本流に比べ川幅は狭い。快調に徒渉を続ける。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) おとなしい所もあるが
おとなしい所もあるが
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 荒れに荒れている。歩きにくいことこの上ない。
荒れに荒れている。歩きにくいことこの上ない。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) カムエクの好展望台・ピラミッドピークが見えてきた。
カムエクの好展望台・ピラミッドピークが見えてきた。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 目を凝らせば八ノ沢のどん詰まりの三俣から八ノ沢が白く細く上に延びている。あそこから急登だ。
目を凝らせば八ノ沢のどん詰まりの三俣から八ノ沢が白く細く上に延びている。あそこから急登だ。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 大きなスノーブリッジが見えてきた。酷暑の夏だったうえに9月に入っているというのに、この残雪。
大きなスノーブリッジが見えてきた。酷暑の夏だったうえに9月に入っているというのに、この残雪。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 雪壁の際を行く。
雪壁の際を行く。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 八ノ沢のどん詰まりまでまだひと歩きある。ひと休み。
八ノ沢のどん詰まりまでまだひと歩きある。ひと休み。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) どん詰まりにはまたまた大きな残雪。
どん詰まりにはまたまた大きな残雪。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 背丈の数倍の高さがある。
背丈の数倍の高さがある。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 落差数十メートルはあるソーメン滝が落ちている。
落差数十メートルはあるソーメン滝が落ちている。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) どん詰まりの岩壁を落ちる滝。
どん詰まりの岩壁を落ちる滝。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) ここからの急登を前にひと休み。
ここからの急登を前にひと休み。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 八ノ沢カールに出た。あまりにも悪路にこの間の写真はなし。
八ノ沢カールに出た。あまりにも悪路にこの間の写真はなし。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 稜線にはガスがかかっているが、カールの岩壁が望めただけでもよしとしよう。
稜線にはガスがかかっているが、カールの岩壁が望めただけでもよしとしよう。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 福岡大学ワンダーフォーゲル部員がヒグマに襲われた遭難碑。最後の犠牲者が克明なメモを残していたので、3日間熊と対峙した様子が知れる。
福岡大学ワンダーフォーゲル部員がヒグマに襲われた遭難碑。最後の犠牲者が克明なメモを残していたので、3日間熊と対峙した様子が知れる。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 突然ヒグマに出くわして起きたのではなく、荷物を取り返したり追いかけたり、ヒグマの狂暴さや習性を知らないことから起きた悲劇だった。
突然ヒグマに出くわして起きたのではなく、荷物を取り返したり追いかけたり、ヒグマの狂暴さや習性を知らないことから起きた悲劇だった。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 瞬間ガスが薄れカムエクが見えた!
瞬間ガスが薄れカムエクが見えた!
カムイエクウチカウシ山(カムエク) これだけ望めたらラッキー。
これだけ望めたらラッキー。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 稜線は登山道らしきものはあるものの、ハイマツの枝に悩まされる。見えたいるのはニセピーク。
稜線は登山道らしきものはあるものの、ハイマツの枝に悩まされる。見えたいるのはニセピーク。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 八ノ沢カールと八ノ沢を見下ろす。
八ノ沢カールと八ノ沢を見下ろす。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) ピラミッドピークまで望めた!ラッキー。
ピラミッドピークまで望めた!ラッキー。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 6時間余をかけて登頂。ガスッていて雄大な日高山脈は望めなかったが、これ以上望まない。
6時間余をかけて登頂。ガスッていて雄大な日高山脈は望めなかったが、これ以上望まない。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) カムエクで200名山達成の女性が準備してきたプレートで記念撮影。
カムエクで200名山達成の女性が準備してきたプレートで記念撮影。

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