北鎌 1Day 一ノ沢から貧乏沢を経て

※注意 自分の思い出、覚え書きなので 皆様の山の参考にはならないと思いますし バリエーションルートなので 参考にした場合は自己責任でお願いします 皆様が同じように歩くと危険かと思います 自分が思い返して楽しむために長文です 情報収集されたい方は他の方が書かれているレコをオススメします ↓↓↓ 念願の北鎌尾根 去年から何度かお願いしていて 今年こそなんとかどうしても行きたくて 休みは３日確保 一週間前からずぅーっと雨予報😭 今年もダメなのかぁ⤵って落ちこんでたけど ２日前から予報が変わって、、、 きました高気圧ど真ん中❕ ついに出ましたGOサイン❕❕ 『１日目の目標は槍ヶ岳とる事！ 行けるところまで歩いて小屋泊 翌日雨の中歩くよー』 基本雨は苦手 雨の山はけっこう好きなんやけど 低体温になりやすい体質やから できるだけ山は行かないよぅ気をつけてる けど、今回行くのは北鎌だ！ カイロ持参でなんとか乗り切る！ 小屋泊でも荷物は最小限に いつも持ってる装備も見直して 削って削って8キロ 追加で水1.5と食料0.5キロ 水場でこまめに追加するけど基本 計10キロ装備 いつもの日帰りより3～4キロ少ない なんとか乗り切れるか、、、 ドキドキ ソワソワ ワクワク 不安が止まらない ウチに行ける体力、技術はあるのだろうか 行きたいと言った手前 不安とか怖いとか直前になって言えない😵 ２日前からいつも以上に寝れない 出発前なんて余計寝れない 無理やり徹夜して 直前ちょっとでも寝れるように調整して3時間睡眠 なんとか脳ミソ休める 23時一ノ沢出発予定 色々準備して結局23時20分発 ここまで、きっと戻ってこよう❕ たくさん時間かかったって帰ってこよう❕ 心に決めて静かに出発 胸突き八丁途中の水場は 崩れてて水を飲むと砂が混じる 出来るだけ上の方からお水拝借 一ノ沢コースは 以前胸突き八丁途中まで歩いてるけど やっぱりにぃちゃんと歩くと早い💦 あっとゆーまに常念乗っ越し 越える直前に 『ここから風がでるから一枚着るぞ』 常念小屋 初めまして なーんて挨拶もできない勢いで 灯りをチラ見しただけで 真っ暗闇やから小屋の色さえ分からず通過 まぁいっか、帰り寄れるしー とか思ってたけど、結局帰りも闇夜 見れんやった😅 右側は松本、上田、長野の夜景が ずぅーっと見えてて目を奪われ足が止まる 左側は穂高連峰の稜線が薄く影絵に 横通岳、東天井岳の稜線を地道に歩くと 今から目指す槍ヶ岳がうっすら見えてきた 静かに、底から燃える闘心 山頂、とってみせる 大天井ヒュッテで休憩 『ここからメットつけちゃうぞ』 貧乏沢分岐まで、思ってた以上に距離あった ビックリ平のちょっと手前 貧乏沢の木の看板まであった 結構おおやけなんですね 貧乏沢はガレ場から 生い茂る木の間に明瞭に人の踏みあとが けど足元崩れやすい所もちらほら 枯れ沢は時々 ここを通るのか？分かりにくい時あり よくよく目を凝らせば踏みあとが見える 集中して歩く はっきりとした枯沢に出る 時々右側から沢の流れが現れる時は 左側に逃げ道が 人の踏み跡あり歩きやすい 目印の滝 目線の高さまで降りてしまったらダメ 滝を見下ろせる位置から左に入る そこからは時々藪こぎ 踏みあとあるけど倒木などで巻く必要あり 貧乏沢後半、沢の左側が藪藪で歩けなくなると 渡渉しながら沢の中を歩き天上沢出合いに到着 左の上流側へ 沢の水は青く澄んでキレイ 見惚れながら しばらく歩くと北鎌沢の分岐にケルン テントが張ってあった まだまったり過ごすのかな❔ うらやますぃ、、、 ウチは昨日の深夜から歩き通し ちょっと寝かしてくれませんかね そんな気持ちも言い出せない にいちゃん、行く気まんまん ちょびっと栄養補給したら出発 北鎌沢は右俣へ ここだけピンクテープが 今年、左俣に間違って入って 遭難者が出たからだそう、、、 怖いね、、、 右俣をひたすらつめる ここが一番キツかった 深夜からの行動に値する補給が追いついていない 水分もハイドレーションの中を ポカリにしてて 濃いめに作っちゃったからノドを通らず 常念乗っ越しから飲めてなかった 水飲みたい、目の前にたくさん流れてる けど、にいちゃんは『まだダメー』 岩清水が出てくるまで 足がものすごく重かった 本当にキツかった 足が上がらない 身体を持ち上げられない 休みたい 寝むたい とにかく座りたい 弱音は、でも 絶対吐かない 連れてきてもらっとる分際で なに言っとるかー😡て 悪魔の自分と天使の自分がバトりつつ 人間、水、ホンマ大事 汗がいっさい出なくなってたもんね 水場ではもぅがぶ飲み 500ml以上飲んだんじゃないか ハイドレにも1ﾘｯﾄﾙ追加し薄める 足はまだ動くようになったけど 今度は身体全体が重い 背負った水と飲んだ水で こんなにも重くなるのかー けど、汗も出るようになってきた 体内、若干正常化 良い兆候だ、コルまでなんとかガンバれー そしたらきっと休憩入れてくれる！ でもものすごい急登 黙々となんて登れない ヨッコイショ ドッコイショ はいガンバー あーキツいーーー 声を出して気をまぎらわせないと 心がしおれてめげそう にぃちゃんが頑張れーとか言ってくれるけど まったく心に染み入らないほど 疲労が一気に子泣きジジィと化して 背後にピッタリと張りつき 足止めにかかる 10センチでも前に！ なんとか動き続ける 貧乏沢はひたすら沢登り 最後の草つきは時々足場が崩れるから注意 右に入り過ぎるとダメとか 左によりすぎてもダメとか 色んな人のレコを拝見したけど にぃちゃんの先導でまったく前見ず 足元しか見てなかったから分かんなかった(´д｀|||) コルに出た時は ヤッター❕❕❕ってなって もぅ満足感 満腹感 もぅ正直 ここで一泊しようぜ もぅ達成感ありありだぜ って喉元まで 言えない言えない だって明日は天候崩れるし 何よりにぃちゃんが行く気まんまん コルの先には鷲羽岳、水晶岳が クッキリと見え はよぅ行けー、今日は天気えぇから稜線楽しいぞー なんて言ってくれてる感じ 背中汗ビッショリを 日光で乾かし 補給したらすぐ出発 なかなかな急登がまだ続く 足の重みもまだ改善せず ペースはガタ落ちやけど 前へ前へ そういえば コル以外にもテン場が数ヶ所 ウチが気づいただけで 独標までに5箇所以上はあったかな でも後半になればなるほど 風の影響大きそうだし 落石したら一貫の終わりな平地 できるならビバークしない方が良い 気づけば岩稜帯へ突入 あんまり記憶にない きっと必死やった 基本直登で にぃちゃんの背中を追っかける 徐々に足が動くように 栄養、身体に巡りだした感じ お？なんかカッコいい岩場が見えるー と思ったら 『あれ独標、門が見えるでしょ？ オレ直登するから』 あれ登るんかー 近づくとザイル繋いだ方達が 正にトップが登る所 テン泊荷物でトライしてる 快く道を譲って頂いた お邪魔して本当にすいません 時間取らせないようサササッとクリア その先にも数名 マジで邪魔してすいません😣💦⤵ 皆様、道を譲ってくださる こんな危ない所で恐縮です😭 登りきると槍ヶ岳がドバーンと存在感❕❕❕ 独標でやっと写真撮ってもらう 独標越えて一度下って また登る 繰り返し繰り返し 地道に槍ヶ岳へ近づいてく 槍ヶ岳はどっから見ても槍の形なんだねー 北鎌平手前で何度かガス欠 補給が苦手で電解質と水は 工夫してなんとか最近取れるようになったけど 糖分とかかな❔❔食べれなくて 持久力が持たない こまめに食うしかないのかな、、、 ちょいちょいワガママ言って休憩入れてもらう 槍ヶ岳を見上げるより 晴天の周りの峰を眺める方が多かった 目を細めてうっとりしながら絶景を堪能する 幸せだー でも、気になる事は あとどれくらいで槍につく❔❔ 残り時間と距離 ウチは果たしてどこまで歩けるか そんな事ばっかり聞いてしまう もっと楽しい話ができる人間でありたかった😅 もったいない 北鎌平からは ルーファイが大変そう 何回も来てるにぃちゃんも 時々立ち止まって確認してはる 正に直下に来ると 慎重に慎重に見定めて歩いてる ウチは必死すぎて足元しか見てない😅 から、何度かにぃちゃんのザックに頭突きをかます 本当に失礼なヤツだ😫⤵ あともうじき、あと数メートルで山頂 って時には 低酸素で息も絶え絶え 頭もふらふら とにかく足場、手がかりが 100%信じられるかどうかの判断に全力を注ぐ 『人の声がするぞ、もうちょっとだぞ、頑張れー』 来たーーー❕❕❕ 山頂だぁーーー❕❕❕ 感動もつかの間 祠の真下から上がってくるもんだから たくさんの人が行列作って写真撮ってる😱 祠の真横でキャーキャー喜んでる場合じゃねぇ ウチら超邪魔じゃん😵 そそくさと空いてるスペース探して休憩 今日は隠れたミッションがあるのです 軽量化に努めたザックの中に にいちゃんの誕生日祝いますグッズを 頑張って担ぎ上げたのです 槍ヶ岳山頂で祝わなくていつ祝うの❕❔ こっそり、こっそり 掌サイズのくす玉隠して行列へ 後ろ方にカメラを預けて お願いしますっ 誕生日のくす玉あるんです❕❕ 笑顔で快く素敵なお写真いっぱい撮ってくれました ありがとぅございました にぃちゃんビックリ&呆れ顔 けどサプライズ喜んでくれたー 頑張って良かったー 槍ヶ岳山荘へおりて やっと一息 けど、まだ終わってない そう、行ける所まで行って一泊 にぃちゃん、槍ヶ岳山荘は 『混んでて泊まるのヤだ 西岳まで行こう』 って、、、 西岳まで行ったらもぅ 帰っちゃえば良いんじゃない？ 西岳から何時間で一ノ沢❔❔ 『6時間くらいじゃねぇ？』 んじゃぁ帰ってみる？ とりあえず西岳で決めよう なんて 今思い返せば 恐ろしい言葉を口走ったもんだ きっと北鎌やっつけた直後で 頭イカれてしもたんや 激下りの前に ストック借りる 念のため ここで足をやられたらおしまいだ 休憩直後でも 東鎌の下りは 下り得意なウチにとって 楽しい稜線歩きでしかなく 西岳への登りも バカになってる頭に さらにバカに拍車をかけるだけの スパイスでしかなかった 西岳到着 まだ日は高い 傾いてないなぁ、、、 うーん、、、 行けるんじゃね？ てゆーか 明日、この疲労困憊の足で歩けるか？ 関節ガチガチやろうし 筋肉痛コチコチぱんぱんで痛いやろうし 足裏の豆はジンジン来てる 明日は曇りだってにぃちゃん言うけど なんとなく雨降りそうな予感やし 悪条件なら アドレナリンでアホアホになってる内に 行ってしまうか 言うてもこっから下り基調でしょ？ にぃちゃんが総合判断で 止めとけって言ったら辞めよう 力尽きてビバークなんて にぃちゃんに迷惑はかけちゃいかん 気合いでまだ歩けそうなんて豪語してしもたけど 『うーん、行けなくもないかもだけど、大天井岳の登りがキツいよ。どっちでも良いよ、やってみるか？』 はーい🙌 そんなら、荷物を減らさなければ🎵 秘密のミッション第二弾 地元の美味しいマフィンを 誕生日ケーキに見立ててデコ happy birthdayにぃちゃん⤴ いつもありがとー😉👍🎶 本当は小屋で 晩ごはんの後に食べる予定で担ぎ続けてたけど (誕生日のローソクを灯したいから夜にしたかった) 日帰りに急遽変更なら 今こそ食ってくれ❕❕❕ 荷を軽くさせてくれ❕❕❕ にぃちゃんまたビックリしてくれて サプライズだいせーこー けど演出はイマイチやったなー 疲れてて頭が働かず オモロイ演出考えれんかった😫⤵ 状況が状況だけに仕方ないが もぅちょっと凝りたかったなー こっから先、水補給できないし 小屋も売ってくれないだろう 1.5ﾘｯﾄﾙ追加 西岳ヒュッテでヘルメット外し いまさっき討伐したての 北鎌を左横目に見ながらの稜線歩き あぁ、なんて良い気分 そして良い景色 右横目にはこれから討伐する常念山脈が ドッシリ構えてらっしゃる さぁさぁ今から行きますよ～ まってなさ～い❕❕❕ なんてアホアホな自分 変なテンション さすがにビックリ平過ぎた頃には 夕陽に変わり 大天井ヒュッテにつくと大天井岳は紅く染まって 休憩せず登れば 沈む夕陽が見れたかもな、、、なタイミング けど、まだまだ今日のウチの目標は 一ノ沢に変わったんや ここでワガママ言って 体力ムダに消耗してはいかん 迷惑だけはかけたらいかん なんでこんな時だけ自制心出すのか 西岳で一泊とゆー 安全第一な選択肢をとらずして 北鎌日帰りなんてゆーキラキラしたモノに手を出す 欲を出してしまう自分、、 本当にバカだ、、、 ヒュッテで 『ここからヘッ電つけてくぞ』 日光サンサンの稜線歩き直後 日が沈むと標高も高いしで風が冷たい ウィンドシェル着ても寒い 休憩中、防寒着着まくっても寒い 雪女がウチをハグして ジワジワ芯に向かって同化しようと染みてくる 大天井岳への登りがキツい あらかじめ教えてもらってて良かった 心積もりできてたからか ウチのペースで登らせてもらったお陰か あんまり苦痛を感じなかった んが❕❕❕ここからが山の恐ろしさ 暗闇に差し掛かりメンタル攻撃ばんばん押し寄せる 東天井岳まではまだ良かった 横通岳までの稜線歩きが❕❕❕ 本来、明るい時間なら 景色も堪能しつつ楽しいんやろけど 真っ暗で自分がドコに居るかも分かんなくなって 歩いても歩いても同じような箇所を歩いてる気分 実は足が結構筋肉疲労で動きづらく 補給もめんどくさくてあんまりしてなかったのが 裏目にでだした 心しおしおにしおれて 弱々になったメンタルで 松本平の夜景が煌々と見えても 登りの時の感動はどこへやら 1㎜も心振動することなく マイナスな考えしか出なくなる 無心になることを一生懸命目指しても 考えが陰の方向に引っ張られる 本当に不思議 あんなに楽しく歩いてたのに 眠気もピークで もぅ歩きたくない‼って本気で思った にぃちゃんを登山口まで❕❕❕ とにかく登山口までいけば そこで寝てもビバークじゃないし にぃちゃんも家に帰れるから 迷惑だけはかけちゃいかん❕❕❕ ウチが言い出したこと、自分で処理すべし❕❕❕ 言い聞かせて頭ふりふり 顔面ビンタしたり 足や顔をツネッてみたり 閉店しそうなマブタを必死に営業中にして開眼 常念乗っ越しまできたら あとは下りのみ 足元だけ気をつけて慎重に確実に 膝折れしてもコケないようバランス気をつけて 今回、この常念の下りで 初めて、思った なんで自分ここにいるんだ？ なんで頑張ってるんだ？ 何に必死になってんの？ なんでこんなツラい思いしてるの？ てゆーか、 最後の最後でにぃちゃん走ってるけど❕❔ 一体これはなんの特訓❕❔ 訳分からんくなってた 最後の気力の元は 少しでも気を抜けば 24時間経っちゃうって事 にぃちゃんがスピード上げだした時に ちょっと考えてしまった 『北鎌日帰り』 24時間経っちゃったら 日帰りじゃなくなっちゃうのかな？ そもそも、出発23時20分の時点で 日越えてるけど にぃちゃんのモノサシでは 24時間が区切りっぽいな、、、 だから速度上げたのか？ ついて行くしかないっっ こっからは無心 右外踝が靴に当たって 神経が痛む感じ 酷くなると足裏痺れて感覚なくなる かばいつつ なんとか山の神まで❕❕❕ 神様、ここまで大きなケガもなく 歩かせて頂きありがとぅございました 北鎌、無事に登らせて頂きました❕❕❕ お礼と報告してダッシュにラストスパート 一ノ沢のトイレの灯りが見えた瞬間 達成感よりも安堵感、そして 最後の隠れたミッション遂行の為 気を張る いかに、にぃちゃんに気を使わせる事なく 渡せるか、、、 車に誕プレ準備してた 疲れて忘れそうとずっと思ってた 神経張りつめ覚醒状態保持 渡すまで、渡すまで 車まで来て 足ふらふら なんとか渡す ビックリ&恐縮されたけど オモロさ重視で選んだから笑てくれたー よかったー、、、 ミッション終了 長い１日 楽しくもあり、過酷でもあり、自分史の記録更新にもなり、初めての道も歩け、今年の目標やった北鎌からの槍を見れて、今年一番の満腹、満足、達成感をお山から頂いた１日でした。 幸福感でいっぱいで あと、正直 家まで運転して帰れる自信がなかったから 車泊しまーす って言ったものの 気づいた 一ノ沢、電波繋がらないっ、、、 北鎌行くって言って下山報告無しはヤバイしょ ムリクリ車走らせて下山報告 あーーーー、、、本当に長い１日だった、、、