五郎山　伊那市高遠

3月9日は長野県の公立高校の入試の日だ。 私の仕事も一段落というわけでどこかにふらりと出かけたい衝動に駆られるのは例年通りだ。 昨日の冷たく強い雨の影響が残ったような今朝の天気だ。 風は冷たく、黒い雲が中央アルプスを覆っている。 登山には向かない天気である。 こういう日は楽をしよう。 かねてから気になっていた高遠の五郎山をネットで調べた。 あまり強くなさそうな力士の名前か？ まさか五郎丸からもじった？ いえいえ、武田信玄の五男に当たる武将が高遠城主となり織田軍に攻め滅ぼされ、その方を祀った山ということだ。これはきちんとして登らないといけない。 国道沿いの駐車場に車を停めて案内の通りに歩くとほどなく山道になった。 結構急な坂を里を見下ろしながら登っていく。 一郎山、二郎山、三郎山、四朗山、と続いている。 配下の方や奥方などが祀られているらしい。 30分も歩くと山頂に着いた。 桜が咲くとさぞきれいに見えるのだろう。 誰もいない道を戻るよりも周回コースの方が楽しそうだ。 山頂のすぐ下には舗装道路が伸びている。 そこは出来るだけ通らずに高圧線の鉄塔を目指して下っていく。 特に危険なところも無く街に下りた。 全く人気のない城址公園を歩いた。 大勢の人を迎える準備は万端に整っているようだ。 あと一か月少しで溢れんばかりの人と、天下一と言われる桜でいっぱいになるのだろう。 そこから桜ホテルを目指して歩くとすぐに私の軽自動車が待っていた。