静寂の戦場ヶ原

2018.11.25(日) 日帰り

活動詳細

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朝の6時半頃に乗った東北道から、日光宇都宮道路、いろは坂まで快調に車をとばして8時前には中禅寺湖畔に到着。 まだ、病み上がりの体調を考えて平坦な湿地歩きを目指すトレッキングということで日帰りの戦場ヶ原を思い立った。 紅葉の名残は僅かながらあるものの、ほぼ落葉していて枝振りが目立つ風景である。ひと気もまばら。竜頭の滝上にある 駐車場には車が3台ほどで、背広姿の観光客がちらほら遊歩道を下っていった。天気は雲が多い晴れの空。吐く息に湯気は なく冬はまだ遠い。湯川沿いに歩き始めて森の中に入り込んだ。 視界が開けて葉のない白樺林が広がる湿原に出た。戦場ヶ原の始まりだ。歩道の脇には大人の身長もあろうか思える倒木の 大きな根っこが、すっかり乾ききって迷路のようなその底を見せている。歩きながら幾つかの倒木を見ているうちに、 倒れそこなった自分と重なって生命への思いと先に逝った木の寂しさが一瞬心を通り過ぎた。 脇を流れる湯川は、岸の上部まで川面が上がり水量は多いと思われる。だが、水の絡む音がまったくしない。かなりの速さで 流れているのに水音はしなかった。底が深く水草のクッションがいいのかな。滑らかな流れ。人影もなく流れの音もしない 静寂の戦場ヶ原。どこまでも続いている。ゆっくしたペースで歩き続け、10時過ぎに小田代が原への分岐へ。 近くの眺めのいいひと休み用の丸太に座り、早めのお昼を頂いた。湯の湖への道は体力を考え計画から外して中禅寺湖へ 戻ることになっている。ポットのお湯を注いだコーヒーがうまかった。 小田代が原を抜けバスに乗って千住ヶ浜に。中禅寺湖の景色が目の前に広がった。時刻はお昼近くで空は晴れ始め、遠くまで 景色が見渡せる絶好の風景となっている。少々風は強く波立っていたが、絵葉書のような湖畔で幾度かシャッターを切った。 気を良くして、千住ヶ浜からバスで戻るのではなく歩くことにした。目的地は竜頭の滝の河口、菖蒲が浜。湖畔沿の道のりは 平坦で、知っている経路だし楽勝かと判断した。はじめは湖面に映る美しい対岸の画像など撮りながらの歩みであったが、 途中から幾度となく現れるアップダウンに難行。息が切れて膝が笑い始めた。結局、1時間の道のりを2時間近く掛けた。 竜頭の滝を拝んだときは、完全に息が上がっており手すりにつかまり座らずにはいられない始末。車まではもうひと登りと シューズを引きずりながらスロープに向かった。 帰り道の中禅寺湖かなやホテルでカレーライスを頂く。鱒のフリッターが上手に揚っていておいしかった。時刻は既に5時を 回っており、楽しみの温泉は自宅のハーブ入り風呂に切り替わった。連休の最終日で帰りは3時間近くのドライブ。 ハーブのにおいを嗅ぎながら早々に布団にもぐりこんだ。

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