活動データ
タイム
09:01
距離
19.4km
のぼり
1651m
くだり
1651m
活動詳細
すべて見る九州の三百名山までの山で唯一行ったことがなかった高隈山。桜島の後ろに聳えるその姿は何度も見たものの、大隅半島に渡るという距離感の遠さから、計画はするものの決行できず今日を迎えた。今年の一月に田中陽希さんが登頂したことでさらに印象付けられた高隈山。さあ行ってみよう。 ということで色々調べてみたけど、三百名山の割には情報が少ない。ということで自分の日記を参考にする人もいるかもと思い、真面目に?活動メモを書いてみることにした。 最高峰は大箆柄岳。登山としてメジャーなのは御岳。その二つを結ぶ周回ルートはない。ということで、ピストン縦走を計画。登山口は御岳の稜線を下ったところのテレビ塔下か二つの山の中間にあるスマン峠から林道に下ったところか、大野原林道を上がった垂桜の三つが考えられた。結論はホテルから一番近い垂桜の登山口。九州自然歩道になっていることと、登り甲斐がありそうな感じが決め手になった。 日の出前にホテルを出て、県道71号線を高峠方面に登る。県道を中腹まで登ったところで、垂桜方面へ右へ折れる。看板があるので見落とすことはないが、道は次第に細くなり、林道に入ると未舗装のところも出てくる。事前の下調べでは林道上に問題はなさそうだったが、登山口まで残り2㎞のところで通行止め。登山口まで歩いて45分との案内。まあどうにかなるやということで出発。林道上には車では通過できない場所が2カ所。このまま放置すればさらに悪化しそうな状況。この山はいくつものルートがあるようだが、案内板に✖マークがあるところも多い。山が削れつつあるのかそれとも植林のためかは不明だが、山行中に何回も崩壊箇所に出会った。この道もいずれはと考えられないこともないが、途中ピンクテープが多く巻かれ、スズタケも刈られており、地元の手による整備はしっかりなされているので迷うことなく安心して登ることができた。 車を停めた場所から、登山口までは約30分。稜線に出るまでは緩やかな登り。3合目からは5合目、7合目、9合目と表示される尾根道をひたすら登る。登山道は照葉樹林に覆われ、暖かい光が差すと季節を忘れる緑の山。そのため展望は5合目と頂上を除けばほとんどない。杖捨祠から斜度が緩みは頂上近くからは背丈を越えるようなスズタケの中を歩く。山頂からは錦江湾方面に眺望が開け、行く手に御岳、横岳を初めとする高隈の山々が眺望される。頂上で抜きつ抜かれつだった地元高隈の青年二人と話をする。米を作っているとのこと。彼の親父さんがつけた高菜漬けで巻いたおにぎりと僕らのカルパスを交換。田舎の人はいい。幸せ感では都会の人は敵わないなといつも思う。 御岳までの縦走路は快適。大箆柄岳からスマン峠を経て御岳まで1時間半程度。御岳山頂は360度の眺望。眼下には肝属の田畑が広がる。ここまで来て良かった。ここまで10㎞足らず。さあ帰ろう。全く同じでもつまらないので、途中とんがり山の妻岳に立ち寄る。ここの登りは今日一番の辛さ。足に来た。 次第に天候も悪化。大箆柄岳の下りでついに雨が来た。すごく滑る土質なので気を遣いながら下山。でも久々の雨中の山行も楽しめた。天気予報から見るとこれでも上出来。充実と達成感の一日になった。山で出会ったのは登山口から前後した地元の若者2人と、逆方向から縦走してきたソロの人の計3名。曇りの予報とは言え、冬とは言え、連休中日でも人の少ない山だった。 連休3日目は昼から仕事。朝食後垂水港からフェリーに乗り、40分ほどで鹿児島鴨池港へ。あっという間。今回の山行きで高隈山が凄く近くなった。帰りの船から見た高隈山は昨日までと違って見えた。大隅の人はホテルの人からガソリンスタンドのご夫婦まで人の良さに溢れていて、思い出に残る山旅になった。また行こう。また来よう。
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