立山黒部アルペンルート開通で雄山へ(立山)

2016.04.16(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 49
休憩時間
1 時間 54
距離
6.2 km
のぼり / くだり
655 / 658 m
54
58
43
34
33

活動詳細

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【アクセス】  4月16日に立山黒部アルペンルートが全線開通しました。立山駅から室堂までの料金は往復4,310円です。時刻表ではケーブルカーの始発は7時ですが、混雑を避けるためかそれ以前から臨時便が出発していました。アルペンルートは連休終了までの土、日曜日、連休中はかなり混み合うことが予想されています。立山駅の駐車場が満車となったり、乗車券の発券制限もありえるようです。 【お天気】  晴れ〜薄曇り 【感想/記録】  立山黒部アルペンルートが4月16日に全線開通となりましたが、土曜日なのでかなり混み合うことが予想されました。乗車券は電鉄富山駅で前日の15日午後2時から先行販売されるとの情報を、アルペンルートのオフィシャルホームページで得ました。たまたま15日の午前中は富山市で会議だったので、千載一遇のチャンスとばかりに午後から休暇を頂き、乗車券を購入することに。昼食を食べて駅周辺をぶらぶらしても時間があったので、駅前のマリエ(商業ビル)の好日山荘に暇つぶしに行こうかと思い歩きだしました。マリエに行く途中の電鉄富山駅の様子を念の為に確認すると、1時30分前なのに既に長蛇の列。すぐに行列に並びましたが、日頃は行列を見た事も並んだ事も無いイナカモノなので驚きでした。乗車券はオフィシャルホームページから予約できますが、人気のある時期は相当前から予約せねばならず、天候を見極めて日を決定できないので、リスクが高いと言えるでしょう。  行列の半分以上は海外からの観光客で、中華系や東南アジア系の方が多かったようです。海外からの旅行客に対応できるように、おそらく富山県から委嘱された英語が母国語の方が案内役になって、観光客に対応していました。立山黒部アルペンルートの人気の高さと、北陸新幹線の開業効果が実感できました。3時前にようやく乗車券が買えるまでに行列が進みましたが、電鉄富山駅では立山駅から室堂までの乗車券は買えず、必ず電鉄富山駅発の乗車券になると説明され、納得はできませんでしたが、ここまで並んで乗車券を買わないという選択肢は無く、2,400円も高い6,710円で電鉄富山駅から室堂までの乗車券を確保しました(ー ー;)。  結局電鉄富山駅から立山駅までの電車は利用せず、立山駅には自家用車でやってきました。6時半前に立山駅に到着するともう乗車券の販売が始まっており、駅周辺はかなり賑わっていました。一週間前のプレオープン時の静けさが嘘のようです。見渡すとバックカントリーの方がかなり多いようです。この時間帯に窓口に並ぶと乗車できるのはかなり遅い時間になったようです(汗)。乗車券は高かったですが、スムーズに乗車できたので良しとしますか。7時のケーブルカーに乗車し高原バスを乗り継いで8時頃に室堂に到着しました。  室堂で登山届を提出して日焼け止め対策をして、一ノ越へ向けて出発。室堂の朝の気温は-1.3℃と晴れていると低いですね。無風で日差しがあったので歩いてもいないのに暑い。雪は締まっていたので、アイゼンを着けて進みます。浄土山のトラバースは高度を上げ過ぎて斜度がキツくなり、ちょっと失敗でした。スキーの方は斜度のキツさに苦労されているようでした。ここはなるべく高度を上げないのが正解でしょう。一ノ越までは直登せずジグザグに進みます。徐々に風が強くなり、一ノ越では風速10mを越すくらいの強風(ここでは微風か?)でした。  ここでハードシェルとバラクラバを着込み、ピッケルに装備を変更し、ストックとワカンはデポして雄山を目指します。ここからは雪と岩のミックスで歩きづらく、雪の状態もあまりよくありませんでした。登りだしてすぐに斜度のキツイ雪面があり、ピッケルでステップを切ってなんとか登りました。アルペンルート開通初日だったので、先行者が少なく良いルートがありませんので、自分でトレースと行き先を眺めながらルートを決定しなければならないため、時間がかかります。  立ち休みしながら標高を上げて、ようやく雄山に到着しました。雄山神社の社務所の前は雪で埋まっており、もしも滑落したら、はるか下まで一気に行ってしまいそうです。ザックをデポして、雄山神社へ無事登頂しました。ここからさらに先の大汝山まで行って帰ってきた方もいらっしゃいましたが、さらに厳しそうなコースになるので、雄山までにしておきました。今日は霞みがかかって山頂からの眺望は今ひとつでした(~_~;)。山頂で昼食を食べてから下山しました。  下山する頃には気温が上がって山頂でも雪が腐り始め、アイゼンが効きづらくなって気を使います。 岩場でのアイゼンでの歩行は苦手なのですが、雪が滑りやすくなっていますので、なるべく岩場を足場にしておりました。一ノ越に近い斜度が急な雪面は雪が腐ってグズグズで、アイゼンが効かず滑落しそう。ピッケルでステップを切ったり、岩をつかんでなんとか降りました。途中からはバックカントリーの方が続々と登ってこられ、すれ違いにちょっと時間がかかりました。中にはピッケル無しのスノーシューで、急な雪面を登ろうとしている方もおられましたが、ちょっと無理だと思います。一ノ越に到着すると、長野県側からの入山者が増えたためか、バックカントリーの方で賑わっていました。ハードシェルを脱いで装備を変更し下山します。下山時はピッケルをしまったのでシリセードはせず、直下降してどんどん標高を下げます。室堂山荘からみくりが池を周回して室堂ターミナルに戻って来ました。  今回は時間があったので初めて雪の大谷にまで行って来ました。今年の最高点は13mと、暖冬のため低いようですが、下から見ると見上げる高さです。ちなみに昨年は19mでした。雪の大谷は観光客でいっぱいで、確実に総曲輪通り(ローカルネタ)よりも賑わってました。室堂ターミナル寄りのところは山王さんの祭り(これもローカルネタ)か、と思うくらい混んでいました。帰りの室堂ターミナルも激混みでしたが、幸いすぐにバスに乗れました。混んでいた割には早く立山駅まで戻ってこられラッキーでした。今回の雄山は急な斜度の雪面と、アイゼンの効きづらい雪質で、雪のある時期の中で一番手強かったですね。  長野県側からだと輸送能力の限界なのか、到着が遅くなるようです。今日のように混んでいると立山駅からは(室堂ターミナルからも)臨時便をドンドンだしてお客をさばいてくれます。高原バスが走る道路の除雪費用は一億円を超すそうです。最近はショベルカーにGPSが付いているので誤差50cmほどで除雪できるとの事でした。雷鳥沢キャンプ場はもう水もトイレも使用可能とのことだったので、今度はテント泊でもしましょうかね。 【注意点】  雪は締まり気味で、一の越よりも上はクラストしている部分もありましたが、気温が上がると腐ります。みくりが池付近はかなり踏み抜くところもありました。心配な方は、スノーシューかワカンを持っていた方が良いと思います。晴れていると紫外線がかなり強いのでつばのある帽子、サングラス、日焼け止めクリーム、ネックゲーターなどの日焼け止め対策が必要です。今回は薄手のネックゲーターで顔を覆ったため、あまり日焼けはせずに済みました。  アルペンルートの乗り物にはスキー板などの荷物には別料金がかからなくなりましたが、カバーなどで保護する必要があります。  立山は天候によっては真冬に逆戻りします。アイゼン、ピッケル等の冬山装備が必須です。 富山県の条例で11月と4月~5月に登山やバックカントリーで立山に入山される方は、入山届の提出&ビーコン携帯が義務化されています。 【コース状況】  室堂から一ノ越までは平年より少ないながらもまだ雪がタップリとあります。一部では雪崩のデブリも見られました。ここを通過するときには踏み抜き注意です。一ノ越以降の稜線は雪と岩とのミックスとなりますが、雪の状態が気温によって変化しますので、雪面の状態とアイゼンを効き具合の確認が必要です。

立山・雄山・浄土山 前日、15日の電鉄富山駅での前売り乗車券購入者の列。
前日、15日の電鉄富山駅での前売り乗車券購入者の列。
立山・雄山・浄土山 15日の富山市内からはきれいに立山が見えていました。
15日の富山市内からはきれいに立山が見えていました。
立山・雄山・浄土山 16日朝6時半前の立山駅前。意外に乗車券購入者の列は少ないと思っていましたが。
16日朝6時半前の立山駅前。意外に乗車券購入者の列は少ないと思っていましたが。
立山・雄山・浄土山 既に乗車券は販売されており、続々と室堂へ向かっておられました。
既に乗車券は販売されており、続々と室堂へ向かっておられました。
立山・雄山・浄土山 で、室堂に到着。すぐに立山がドーン。
で、室堂に到着。すぐに立山がドーン。
立山・雄山・浄土山 バックカントリーの方々で賑わっています。
バックカントリーの方々で賑わっています。
立山・雄山・浄土山 一ノ越を目指して進んで行きます。
一ノ越を目指して進んで行きます。
立山・雄山・浄土山 既に先行者が一ノ越に向かっているのが見えます。
既に先行者が一ノ越に向かっているのが見えます。
立山・雄山・浄土山 途中には雪崩のデブリも。
途中には雪崩のデブリも。
立山・雄山・浄土山 さらに進むとデブリの上を歩いて行きます。
さらに進むとデブリの上を歩いて行きます。
立山・雄山・浄土山 高度を上げすぎたために、斜度がキツクなりすぎました。
高度を上げすぎたために、斜度がキツクなりすぎました。
立山・雄山・浄土山 さらに斜度が急な高いところを進んでいる方も。
さらに斜度が急な高いところを進んでいる方も。
立山・雄山・浄土山 一ノ越山荘がちょっと大きく見えてきました。
一ノ越山荘がちょっと大きく見えてきました。
立山・雄山・浄土山 雄山神社の社務所も見えています。
雄山神社の社務所も見えています。
立山・雄山・浄土山 途中には風が作った大きな穴が。
途中には風が作った大きな穴が。
立山・雄山・浄土山 もうちょっとで一ノ越に。
もうちょっとで一ノ越に。
立山・雄山・浄土山 一ノ越に到着。風が強いです。
一ノ越に到着。風が強いです。
立山・雄山・浄土山 一ノ越山荘はまだ営業前です。
一ノ越山荘はまだ営業前です。
立山・雄山・浄土山 ここから装備を調えて雄山を目指しますが、風が強くて若干の不安が。
ここから装備を調えて雄山を目指しますが、風が強くて若干の不安が。
立山・雄山・浄土山 稜線上は雪が吹き飛ばされ、岩と氷とクラストした雪のミックスです。
稜線上は雪が吹き飛ばされ、岩と氷とクラストした雪のミックスです。
立山・雄山・浄土山 夏道が分からず岩場と急な雪面を直登気味に登ったので、大変でした。
夏道が分からず岩場と急な雪面を直登気味に登ったので、大変でした。
立山・雄山・浄土山 室堂平と大日連山。
室堂平と大日連山。
立山・雄山・浄土山 頂上まであと少し。
頂上まであと少し。
立山・雄山・浄土山 ようやく雄山頂上に到着。
ようやく雄山頂上に到着。
立山・雄山・浄土山 雄山神社の社務所前は完全に雪で埋まっていました。
雄山神社の社務所前は完全に雪で埋まっていました。
立山・雄山・浄土山 鳥居もかなり雪に埋まっています。
鳥居もかなり雪に埋まっています。
立山・雄山・浄土山 雄山神社からの穂高連峰方面。霞でよく見えません (ー ー;)。
雄山神社からの穂高連峰方面。霞でよく見えません (ー ー;)。
立山・雄山・浄土山 後立山連峰オールスターズ。
後立山連峰オールスターズ。
立山・雄山・浄土山 雄山神社からの社務所。ここは雪が多いです。
雄山神社からの社務所。ここは雪が多いです。
立山・雄山・浄土山 大汝山からその先へと続く稜線。
大汝山からその先へと続く稜線。
立山・雄山・浄土山 改めて雄山神社を撮影。
改めて雄山神社を撮影。
立山・雄山・浄土山 薬師岳方面ですが、霞で良く分かりませんね。
薬師岳方面ですが、霞で良く分かりませんね。
立山・雄山・浄土山 社務所から滑落すると一直線に下っていけます(The End)。
社務所から滑落すると一直線に下っていけます(The End)。
立山・雄山・浄土山 三角点にタッチ。
三角点にタッチ。
立山・雄山・浄土山 アイゼンが効きづらい、腐った雪の斜面を下って行きます。
アイゼンが効きづらい、腐った雪の斜面を下って行きます。
立山・雄山・浄土山 遙か眼下には雄山へ向かっている人たちが蟻の行列のように見えます。
遙か眼下には雄山へ向かっている人たちが蟻の行列のように見えます。
立山・雄山・浄土山 かなり下ってきましたが、この辺からは岩場や腐った急傾斜の雪面が手強かったですね。
かなり下ってきましたが、この辺からは岩場や腐った急傾斜の雪面が手強かったですね。
立山・雄山・浄土山 苦労して下山した急な雪面を、ピッケル無しのスノーシューで登るのは無理です。
苦労して下山した急な雪面を、ピッケル無しのスノーシューで登るのは無理です。
立山・雄山・浄土山 一ノ越山荘前はバックカントリーの方々で賑わっていました。
一ノ越山荘前はバックカントリーの方々で賑わっていました。
立山・雄山・浄土山 バックカントリーの方々は続々と雄山山頂へ向かっていかれました。
バックカントリーの方々は続々と雄山山頂へ向かっていかれました。
立山・雄山・浄土山 一ノ越から下山していきます。
一ノ越から下山していきます。
立山・雄山・浄土山 自撮りしてみました。帽子、オークリーの偏光サングラス、ネックゲーターで日焼け対策は万全のはず。
自撮りしてみました。帽子、オークリーの偏光サングラス、ネックゲーターで日焼け対策は万全のはず。
立山・雄山・浄土山 帰りのトラバースはスキーのトレースができていました。
帰りのトラバースはスキーのトレースができていました。
立山・雄山・浄土山 広い雪原が広がっています。
広い雪原が広がっています。
立山・雄山・浄土山 振り返っての雪の立山。
振り返っての雪の立山。
立山・雄山・浄土山 白い世界が広がります。
白い世界が広がります。
立山・雄山・浄土山 室堂山荘は営業を開始していました。
室堂山荘は営業を開始していました。
立山・雄山・浄土山 ミクリガ池はほとんど雪に覆われています。
ミクリガ池はほとんど雪に覆われています。
立山・雄山・浄土山 エンマ台展望台からの剱岳。
エンマ台展望台からの剱岳。
立山・雄山・浄土山 地獄谷。
地獄谷。
立山・雄山・浄土山 みくりが池温泉も営業を再開。
みくりが池温泉も営業を再開。
立山・雄山・浄土山 ミクリガ池と別山や真砂岳方面。
ミクリガ池と別山や真砂岳方面。
立山・雄山・浄土山 雷鳥沢キャンプ場はもう水とトイレが使えるそうです。
雷鳥沢キャンプ場はもう水とトイレが使えるそうです。
立山・雄山・浄土山 雪国て育った自分は、雪の壁を何故わざわざ見に来るのか理解不能です(笑)。
雪国て育った自分は、雪の壁を何故わざわざ見に来るのか理解不能です(笑)。
立山・雄山・浄土山 電鉄富山駅からのアルペンルートの乗車券。2400円も高かったぞ、富山地鉄。
電鉄富山駅からのアルペンルートの乗車券。2400円も高かったぞ、富山地鉄。
立山・雄山・浄土山 室堂ターミナルに戻ってきました。
室堂ターミナルに戻ってきました。
立山・雄山・浄土山 時間があったので、雪の大谷に向かいます。
時間があったので、雪の大谷に向かいます。
立山・雄山・浄土山 観光客は国外の方がかなり多い感じでした。
観光客は国外の方がかなり多い感じでした。
立山・雄山・浄土山 この辺が雪の大谷最高点です。観光バスと比べてください。
この辺が雪の大谷最高点です。観光バスと比べてください。
立山・雄山・浄土山 今年の最高点の高さは13mほど。
今年の最高点の高さは13mほど。

活動の装備

  • オリンパス(OLYMPUS)
    M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
  • バーグハウス(berghaus)
    チベッタ ジャケット
  • サロモン(SALOMON)
    BRILLIANT PANT UNION BLUE
  • マムート(MAMMUT)
    Spindrift Guide45
  • モンベル(mont-bell)
    アルパインクルーザー 3000
  • モンベル(mont-bell)
    LXF-12アイゼン
  • サーモス(THERMOS)
    山専用ステンレスボトル FFX-500
  • モンベル(mont-bell)
    GORE-TEX アルパインスパッツ
  • マムート(MAMMUT)
    Plano Jackettwilight

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