”高揚する”根子岳東峰

2014.11.02(日) 日帰り

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活動データ

タイム

05:06

距離

3.7km

のぼり

610m

くだり

610m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 6
休憩時間
1 時間 5
距離
3.7 km
のぼり / くだり
610 / 610 m
1
41
43
58
35
1
11

活動詳細

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根子岳東峰  2014年11月2日 天気:曇り、雨  今回の山登り参加者は8人、車2台に分乗することになる。 都市高速道路堤インターより都市高速に乗り、まず益子熊本空港インターを目指す。大宰府インター通過(6:32)で今から約2時間のドライブである、まだ暗くすべての車はヘッドライトを点灯して走行している。  広川インター(6:59)で朝ごはんを調達し、目的地を目指す。セブン・イレブン阿蘇西原店で昼食を調達しトイレタイム(8:16)。  出発直前には福岡は曇りで、雨が降りそうもなかった、前日からの天気予報では、阿蘇は雨であった、が高速道路走行中は天気が次第に良くなり、うれしくなり、根子岳の紅葉が楽しみである。  しかし益子熊本空港インターを通過するときは雨こそ降っていないが、雨雲が低く立ち込め、がっかりする。俵山に近くなると、ますます雲が低くなり不安になった。俵山トンネルに入る前では前走車の赤いテールランプを頼りに運転しなければならないくらい雲の中であった。  しかし俵山トンネルを通過すると視界は一変し阿蘇中岳、根子岳の下のほうが見え期待が大きくなる。 大戸尾根ルート登山道入り口駐車場に行く、小道にバスや乗用車が停車し、たくさん人が登って行っていた。根子岳東峰に登るために最も近い駐車場に着き、登山の準備を始め、雨天用にレインウエアーを着用するか迷ったが、隊長の判断で着用し雨対策をすることになる。 9時35分に駐車場を出発する。  ごろごろした大きな石の駐車場から、舗装された道に入り100mぐらい歩くと前のパーティー(約15人)が右にそれ右側の牧場に入って行ったのが見えた。でも、地図では真直ぐな道になっているので、隊長が様子を見に右の丘に登る。結局、舗装道路を真直ぐ行くと柵がありその先に登山届あった、ここから右に行くと牧場の柵があり、牧場内を歩くことになる。前のパーティは初めから牧場内に入るルートをとっただけであった。  牧場の地雷に気をつけながら奥まで歩くと、牧場の端に着く、ここで登山の注意書きを読み森の中に入る。  森に入るとすぐに根子岳の方向を示す表示を見つけ一安心。すぐに、スリップする黒土の急な傾斜の道になる。しばらくこの道を登ると、開けた場所に出る。ここから南阿蘇方面を一望できた。が雲が低く垂れこめていた。この先、登るに従い雲の中に入るであろうことを予感させられる。  黒土の急な坂に足跡が見え、周りは霞んで、雲の中にいることを実感する。路端に咲く白い花とヒノキの葉の色と対照的に咲いているのを観察しながら、高度を上げていく。  しばらく、高度を上げると紅葉した落葉の絨毯の中を歩く。でも周りは雲の中ではほとんど見渡すことができず、上空の明るさが照葉樹林の下を歩いているのを実感させる。  道の両脇は切り立った崖がかすかに確認できる。たぶん2年前の大雨の時に崩落した後だろう。すぐに、急な下りになり、黒土の路を滑りながら約5m降りる。すぐに、大きな岩が行く手を阻み左に迂回する。でも路幅は0.5mぐらいで、左は崖である。この大きな岩を登るために梯子が掛けてあり、楽に大岩をクリアーできた。(10:51)この梯子を掛けてくれた人に感謝です。 頂上は先に登ったパーティで混雑していた。みなさん我々と同じ同年代で定年後の楽しみで山に登っているように感じでした。(一名例外)    登ったところは東峰のピークでなく、すぐ横がピークだったので、そちらに移動し昼食にするため移動する。(11:39)途中に狭い尾根が5mぐらいあり、高所恐怖者の2人ははって渡り、全員揃ったところで、記念撮影と昼食になった。 私が食事するために座った石はちょうどいい大きさでそこに腰かけて食事をしていたら、友人から注意されこちらに来るように言われ移動した。後で座っていた岩の裏側を見ると完全な絶壁であった。底は霧で見えなく、かなりの高さがあると思い、ぞっとした。周りが霧で視界が悪いため恐怖を感じることがなかったことはさいわいである。  雨が降り出したので、早々に下山することになった。下山は登るより大変で、滑る黒土に足を取られながら慎重に降りる。  ついに隊長がロープを下山路に張ってくれたので、それを頼りに下山する。(12:16)  しばらく降りると、すぐに急なスリップする路になり、また、ロープを張ってもらい下山した。  途中で“馬酔木、”“みやまきりしま“の花が咲いていたのには驚いた。 中腹ぐらいで、急に視界が開け南峰、天狗岳の斜面が見え、これらの斜面が一面紅葉して赤、朱、紅、黄、に染まり、息を止めてしばらく立ち止まり眺めた。(12:55) 写真でこの感動を表せないのが残念です。また文章で表現できないのがもどかしい。ここは2年前の大雨の時崩壊し樹木がまったくなく、南峰、天狗岳の斜面が一望できる場所である。 また、ここに差し掛かるときに晴れ、太陽の光で輝いていた。登るときはまったく気づかず登っていたが足元は急な崖になり危険である。 よくここを登ってきたと思い、霧も危険な場所を隠してくれる効果があるな?  しばらく下ると、65歳代のグループが15人ぐらい上がってきた。 昼過ぎから登るのは後が大変だろうと思いながら、すぐ紅葉の大パロナマが見れますよ、と励ました。 またしばらく降りると、今度は逆の斜面の紅葉が見られる崩落場所があり、そこからは、常緑樹(スギか、ヒノキ)の中に紅葉樹があり、緑と赤、黄色の混在が美しい、ただ霧で写真には白い中にあるが、実際には色鮮やかで非常に印象が強く感動した。(13:10) 紅葉がこれほどきれいだとは今までに経験したことがない。歩いてしか行けない場所の紅葉はいつも見慣れたものとは異なる何かがあるのだろう。  この後は、急な下りではあるがロープを張るほどでもないので気分爽快に下山した。途中見た、南阿蘇の方向を見ると登ってきた時とほとんど変わらず雲が低くかかっていた。  あの紅葉を見たときは、見晴らしのいい場所にさしかかる、雲が切れ、光が射し、紅葉している、この場所に我々がいること。これらが同時に起らなければ絶対に見ることができない景色である。  戦後、植林が進み、山が松・杉・檜に変わり、紅葉が失われた。昔の日本はすべての山が秋になると紅葉していたのだろうと想像できる。  万葉集に次の歌がある。 「秋山に、もみつ木の葉の、うつりなば、さらにや秋を、見まく欲(ほ)りせむ」 山部王(やまのべのおほきみ)万葉集八巻 「手折(たを)らずて、散(ち)りなば惜(を)しと、我(わが)が思(おも)ひし、秋(あき)の黄葉(もみち)を、かざしつるかも」   橘奈良麻呂(たちばなのならまろ)  昔の日本の山は秋になるとすべて紅葉で覆われていたのでは?(14:12)  牧場の端に全員揃い、今日の感動を共有し、記念写真をとり、無事の下山と素晴らし紅葉にめぐりあったことを喜びあった。    天狗岳まで行くことができず、残念な思いを残し帰路についた。

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