活動データ
タイム
04:49
距離
9.0km
のぼり
1019m
くだり
993m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る自宅近くにあり、気になりながらも、そのおどろおどろしい名前に気後れしていた大月地獄谷。すぐ西にある六甲屈指の難コースといわれる西山谷を踏破したことに気をよくして(いい気になって)、挑戦することにしました。げに恐ろしきは中高年登山者の思い上がりか・・・・ いずれにしても、熟練者向きの難コースで入っている人も少ない(今日は誰にも会いませんでした)ですので、もし行かれるならば複数の登山記録を参考に、十分な下調べをお勧めします。 神戸市バスの渦森橋バス停からちょっと戻り、住吉霊園に向かう舗装路に入っていきます。5分ほど登ると最初のヘアピンカーブがあり、その頂点から山に入っていく登山道が始まります。いきなり砂防堰堤を2つ、右から巻いて越えます。これからひたすら川原と堰堤越えを繰り返します。テープやリボンも多くありますし、踏み跡も比較的しっかりしていますので、迷う危険は少ないと思います。 大きな堰堤にはタラップがついているものが多いので(比較的新しいもの)、それを使います。「楽チン」と思っていましたが、これも続くとうんざりしますね。かえって始末の悪いのが古くて低い堰堤で、手がかりがなくて越えるのに苦労したりします。 いいかげん飽き飽きしたところで、ようやく最初の滝「紅葉滝」に着きます。ロープに従って滝の右側の岩棚を登ります。すぐ上の堰堤を左のタラップで越えると、前方に鋼製の堰堤が現れます。異彩を放っていますが、われわれ登山者にとっては高巻かなくていいので助かります。そこからF1地獄大滝はすぐです。 地獄大滝は、名前こそ恐ろしいですが(「閻魔大王」的な響きですよね。流れているのは水ではなくて血、みたいなイメージ)、実にすばらしいスケールと姿をしています。垂直に切り立ったゴルジュの奥に、巨岩を二つ抱え込むように落ちる2段の滝は、20メートルはあるでしょうか、しばし見とれてしまうほどです。これを見られただけでも来た甲斐があった、と思えます。これまでの面白くもない堰堤越えの数々も、許してやろう。ささ、苦しゅうない、近う寄れ。・・・てなもんです。 地獄大滝は左手前の巻き道をたどり、落ち口に出ます。上から見ても、かなりの迫力です。 すぐにF2が現れ、右側を巻きます。 ここから、また堰堤越えを繰り返し、「A-7」看板のすぐそばにF5の滝が現れます。ここには、右側にロープがありますが、傾斜が急な上に滑りやすい岩棚を登ることになります。ほとんどロープに頼って必死で頑張りましたが、左側の巻き道が無難ですね。 ここからまた、堰堤をいくつか越え、滑滝状のF7の上に、F8が現れます。ここは、右のザレた急坂にロープが下がっていますが、足場が悪そうだったので、左の岩棚を登りました。ホールドやスタンスはしっかりあります。木もつかみながら着実に登れば大丈夫です。 この後は、特に見るべきものもありません。ひたすら藪こぎ気味に川原を進み、低い堰堤をいくつか越えます。A-9の看板が現れたら、このあたりから沢筋を左に離れて、急登が始まります。「ちょっと急すぎるんちゃう?」と思って周りを見たら、テープやリボンが見当たりません。これは道を外したな、と思いましたが、こんな急斜面でも踏み跡はありましたし、終わりが近いのもわかりましたので、そのまま頑張っていると、もっとはっきりした踏み跡に合流しました。やっぱり外してましたね。そこからすぐに、ほんとにいきなり、と言う感じで六甲全山縦走路の「みよし観音」に飛び出しました。今日はじめて会うハイカーをびっくりさせてしまいました。 ここまで、歩き出してから約3時間半、タフなコースでした。 後は車道を西にたどり、六甲オリエンタルホテルを左に折れて、お気に入りの天狗岩から南尾根を一気に下って、渦森台に戻ってきました。 大月地獄谷は、同様に「熟練者コース」といわれる西山谷と比べると、コースの長さ・標高差が大きい分、体力的にはキツイです。道を失う危険は低いですが、滝越えや堰堤越えの難易度は高いように思います。また、西山谷に比べて人が少ない分、道が藪気味ですし、川原の足元も不安定な浮石が多いようで歩きにくかったです。 総じて、西山谷はコンパクトで変化に富んで面白い、大月地獄谷はタフで難易度が高い、と言えそうです。 でも、地獄大滝は一見の価値あり、と言いたいです。経験者と一緒に行かれるとよいと思います。 ※GPSの軌跡がかなり右往左往していますが、電波状況が良くなかったのでしょう。そんなに右往左往した記憶はありません。
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