やっぱり見る山か?富士山

2016.09.09(金) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 44
休憩時間
1 時間 19
距離
9.8 km
のぼり / くだり
1476 / 1475 m

活動詳細

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新幹線で東京を往復するときの楽しみは富士山が見えること。 富士山が見えるといつも感動するし、いいことがある気さえする。 富士山は、誰もが認める日本を象徴する美しい山だ。 だから富士山には一生登らないだろう・・と長く思ってきた。 私は元気に山に登っているが、実はこの4年間に3回も手術をした。 いつまた“まな板”に乗せられるかもしれない。 元気なうちに「日本百名山」をしっかり登っておこうと昨年の夏に決めた。 このときから富士山は、私にとって“見る山”&“登る山”に変わった。 東北の山、上信越の山を終えたら、次は富士山と決めていた。 しかし、仕事に忙殺され、台風も次から次にやってきた。 仕事が一息ついたところに、台風一過の好天が2日続くと「てんくら」・・ このときとばかりに、急いで計画を立てて実行しました。 9月8日(木)17時頃、大阪千里を出発。 名神、新名神、伊勢湾岸、新東名を走り、水ヶ塚の駐車場に23時頃到着、そのまま車中泊。 ■五合目登山口~浅間大社奥宮 富士宮登山口は快晴。頂上までハッキリ見える。朝6時発のシャトルバスに乗り、富士登山の注意事項などに関するビデオを見ながら五合目登山口へ。 登山届けはどこかと探して、登山センターのようなところでボックスを発見。用紙がないので尋ねたら、机の中から出してくださった。えっ、もしかして富士山では登山届けを出さないの?と思ったりもした。 登山開始。七合目付近までは軽石状の砕石がまかれたような道。七合目あたりを過ぎると傾斜もやや急になり岩が出てくる。新七合目、元祖七合目、八合目、九合目、九合五勺などの小屋が出てくる。九合目から上は傾斜がきつくなり、何回も休みながら、浅間大社奥宮(富士宮口分岐)に到着。その間、天気はいいものの、雲海はいっこうに晴れない。しばらく休憩したのちに剣ヶ峰をめざした。 ■御鉢巡り 奥宮を抜けると、写真でよく見る富士山測候所のある剣ヶ峰が見えてくる。・・がどう見ても人工物がある頂上は美しいと思えない。と思いながらいつの間にか剣ヶ峰へ。自撮りで記念撮影。隣にいた男性が「いつもは写真撮影で長い行列ができるんですよ」と説明してくれた。 時計回りに御鉢巡り。1/4周したあたりからかすかに見えた稜線は、南アルプスあたりか。小さなアップダウンを繰り返し、小屋や神社のある吉田口・須走口からの登山道との分岐へ。そのままぐるりとまわり、奥宮のある富士宮口分岐へ戻ってきた。 ■浅間大社奥宮~五合目登山口 しばらく休憩したのちに下山開始。途中から、体格のいい外国人が目立ってきた。「どこから来た?学生さん?」と尋ねると、富士の裾野あたりに滞在しているアメリカ兵で、一人はプエルトリコ人だと言っていた。レクリエーションなのか。登山口で売っていた杖に星条旗をつけ、半パン・Tシャツ・ヅック姿でバンバン登るから、まるで富士山を占領されているような印象・・笑 富士山のマイカー規制期間(≒夏山シーズン)は9月11日まで。山小屋の多くはこの日まで営業とのこと。布団を干したり、板塀をペンキで塗ったり、荷物を運び出したり、営業終了モードだった。 五合目登山口が近づくと霧が立ちこめてきた。結局、この日は雲の下の景色を見ることはできなかった。4時発のシャトルバスに乗り込み、水ヶ塚駐車場へ。 YAMAPのコースタイムは12時間。みなさんの記録を参照し、当初8時間程度(登り4+御鉢巡り1+下り3)と予想していたが、大きく超えてしまった。 最初、宝永山を経由して下ることも考えていた(タイムはプラス30分?)が、意外に時間がかかったのでまっすぐ下りた。今の私の脚力はこんなもんでしょう。涙 ■大阪へ レストハウスで土産をゲット。本当はどこかで汗を流したかったけど、そのまま5時半頃に水ヶ塚駐車場を出発、高速道路へ。新東名の浜松SA、新名神の土山SAで休憩しながら、深夜料金帯に入った0時過ぎに大阪千里に帰りました。 ≪富士登山を終えて≫ 富士山に登って、私にとっての富士山はやはり見る山であって、登る山ではないと思いました。 その理由はおおむね次の通りです。批判を覚悟で・・ ・砂利と岩が続く登山道は、殺風景そのもので楽しくない(火山だから仕方ないが)。 ・測候所の建物がデンと構える頂上は、どう見ても美しくない(これも当分必要だろうが)。 ・無料のトイレは、水ヶ塚駐車場、五合目登山口にある。  しかし登り始めると小屋以外になく、使用料200~300円と案内されていた(まるで商売)。  かつて有名だったたれ流しはなかったが、トイレ問題は解決されていないように思えた。 (世界遺産なら屎尿の持ち帰りを進めてはどうだろう。北海道の斜里岳では携帯オムツの携行を呼びかけ、販売していた。利尻岳には、携帯オムツ用のトイレが数箇所設置されていた。) ・夏のピークには行列ができる“ネコも杓子も“の富士山。  富士山の環境を守るために、いっそ入山規制してはどうだろう。 (大台ヶ原ではすでに入山規制に踏み切っている。小屋の営業を圧迫するなどの問題が出てきて、一朝一夕には踏み切れないかもしれないが。) ≪おせっかい情報≫ ・2016年の富士山マイカー規制(富士宮口 富士山スカイライン)は、7/9~9/11。  この間、水ヶ塚の駐車場に駐車し、バスまたはタクシーで五合目登山口に行く。  水ヶ塚駐車場は1000円/台。駐車場~五合目のシャトルバスは往復1800円。  マイカー規制が解除されると富士山スカイラインは無料になるようだ(かつては有料)。 ・世界遺産富士山の保全名目の1000円を登山者の全員が納めることになっている。  バスの切符売り場の横で担当者が徴収し、納めた証拠のシールを帽子などに貼ってくれる。  あくまで個人の自由意思で・・ということのようだが、絶対に逃れられない(笑)。 ・マイカー規制(≒夏山シーズン)が終わる頃に小屋の営業も終了するようだ。  マイカー規制の前と後(オフシーズン)は、人の少ない静かな登山が楽しめそうだ。  YAMAPにも記事が多い。しかし、怪我、荒天などの緊急の場合のリスクは増す。  私も当初9/11以降の登山を計画したが、安全を見てシーズン最後に実行した。 ・七合目から下の砂利道は滑りやすい。下りで2~3度滑った。十分な注意を! ・七合目を超えたあたりから、頭がボー、時々ふらっ、軽い頭痛・・軽度の高山病か?  ベテランの知人に聞いてもそうだったので、覚悟して登る必要があるようです。

富士山 水ヶ塚駐車場は快晴!富士山がくっきり・・・
水ヶ塚駐車場は快晴!富士山がくっきり・・・
富士山 五合目駐車場の下はまっ白な雲海
五合目駐車場の下はまっ白な雲海
富士山 空は真っ青! 頂上付近が下から見えるのが不思議
空は真っ青! 頂上付近が下から見えるのが不思議
富士山 元祖七合目小屋の直下にあった標高3000mの標識
元祖七合目小屋の直下にあった標高3000mの標識
富士山 八合目の小屋・・みなさん日を浴びながら休憩です。
八合目の小屋・・みなさん日を浴びながら休憩です。
富士山 九号目の小屋・・名前がいいね
九号目の小屋・・名前がいいね
富士山 九合五勺の小屋から・・雲は消えず、まだまだ人が登ってきます。
九合五勺の小屋から・・雲は消えず、まだまだ人が登ってきます。
富士山 外輪にある浅間大社奥宮に到着
外輪にある浅間大社奥宮に到着
富士山 剣ヶ峰の手前から御鉢を見下ろす
剣ヶ峰の手前から御鉢を見下ろす
富士山 剣ヶ峰・・日本の最高地点、私の人生で到達した最高地点
剣ヶ峰・・日本の最高地点、私の人生で到達した最高地点
富士山 富士山気象観測所・・建物がいかつい
富士山気象観測所・・建物がいかつい
富士山 剣ヶ峰から下ったところから振り返る・・よく見ると人が倒れている(たぶん昼寝)
剣ヶ峰から下ったところから振り返る・・よく見ると人が倒れている(たぶん昼寝)
富士山 雲の上に出ている稜線は南アルプス方面でしょうか?
雲の上に出ている稜線は南アルプス方面でしょうか?
富士山 吉田口・須走口からの登山道との分岐にある小屋
吉田口・須走口からの登山道との分岐にある小屋
富士山 浅間大社奥宮まで帰ってきたら、星条旗を杖につけた外人がいっぱい
浅間大社奥宮まで帰ってきたら、星条旗を杖につけた外人がいっぱい
富士山 九合目の小屋まで下りてきた
九合目の小屋まで下りてきた
富士山 九合目小屋の直下にも外人がぞろぞろ・・在日アメリカ兵でした。
九合目小屋の直下にも外人がぞろぞろ・・在日アメリカ兵でした。
富士山 水場がないはずの富士山にポトポト水が落ちているところ・・有名なポイントだとか
水場がないはずの富士山にポトポト水が落ちているところ・・有名なポイントだとか
富士山 雲はモクモクとして消えません・・下界も見たかった!
雲はモクモクとして消えません・・下界も見たかった!
富士山 登山口まで下りてくると霧の中
登山口まで下りてくると霧の中
富士山 ラザフォード・オールコックは明治時代の医師・外交官、富士山に登った最初の欧米人・・だそうな。
ラザフォード・オールコックは明治時代の医師・外交官、富士山に登った最初の欧米人・・だそうな。

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