熊野古道 紀伊路7 斑鳩王子(印南町)〜闘鶏神社(田辺市)

2016.09.21(水) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
9 時間 49
休憩時間
2 時間 34
距離
29.7 km
のぼり / くだり
668 / 669 m
1 10
12
19
50
39
1 36
1 31
49
1 4
18
4

活動詳細

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台風一過でスッキリ晴れるかと思いきや晴れ間は覗くものの曇天気味(´・ω・`) ですが、久々にレインウェア着ずに歩けました。 ともかく長かった熊野古道 紀伊路編も遂に大詰め 印南町から田辺市まで一気に歩き紀伊路踏破です。

熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 国道42号と平行するように海沿いをしばらく歩くと、本日1つ目六十三番 斑鳩王子跡地に建つ小祠です。
斑鳩王子は九十九王子の中でも最も古い時代からあった王子社で塩屋、切目、岩代王子と共に栄えたとありますが、現在は跡形も無く残念なことです。
この祠は後世に建てられたものだそうです。
国道42号と平行するように海沿いをしばらく歩くと、本日1つ目六十三番 斑鳩王子跡地に建つ小祠です。 斑鳩王子は九十九王子の中でも最も古い時代からあった王子社で塩屋、切目、岩代王子と共に栄えたとありますが、現在は跡形も無く残念なことです。 この祠は後世に建てられたものだそうです。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 斑鳩王子を過ぎてしばらく国道42号線を進み案内標識に従って国道と平行するように山側の路をいくと海を臨む場所に万葉歌碑がありました。

殺目山(きりめやま) 行きかふ道の 朝霧 ほのかにだにや 妹に逢はざらむ

切目山を行き来する道に立ちこむ朝霧のように、せめてほのかにだけでもあの娘に逢えぬものだろうか

作者不明の恋歌ですが万葉集に収められたものだそうです。
斑鳩王子を過ぎてしばらく国道42号線を進み案内標識に従って国道と平行するように山側の路をいくと海を臨む場所に万葉歌碑がありました。 殺目山(きりめやま) 行きかふ道の 朝霧 ほのかにだにや 妹に逢はざらむ 切目山を行き来する道に立ちこむ朝霧のように、せめてほのかにだけでもあの娘に逢えぬものだろうか 作者不明の恋歌ですが万葉集に収められたものだそうです。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 先の万葉歌碑のすぐ近くに切目王子神社があります。
九十九王子の中でも特に格式の高い五体王子の一つで春日造檜皮葺の社殿と社叢林(鎮守の森)を持つ立派な神社でした。
先の万葉歌碑のすぐ近くに切目王子神社があります。 九十九王子の中でも特に格式の高い五体王子の一つで春日造檜皮葺の社殿と社叢林(鎮守の森)を持つ立派な神社でした。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 六十四番 切目王子の顕彰碑

格式の高い五体王子は時の宮人達が必ず立ち寄って逗留する場所だったため、歌会も盛んに行われその記録が有名な切目懐紙として後世に残されています。
現在では国宝となって京都の西本願寺に所蔵されていますが、この神社にはその写しが巻物として社宝となっています。
六十四番 切目王子の顕彰碑 格式の高い五体王子は時の宮人達が必ず立ち寄って逗留する場所だったため、歌会も盛んに行われその記録が有名な切目懐紙として後世に残されています。 現在では国宝となって京都の西本願寺に所蔵されていますが、この神社にはその写しが巻物として社宝となっています。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 境内にあった天然記念物のホルトの木。
樹齢300年にもなり学術的にも大変珍しい木なのだそうです。
境内にあった天然記念物のホルトの木。 樹齢300年にもなり学術的にも大変珍しい木なのだそうです。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 切目王子からしばらく海沿いを進みJR切目駅を過ぎるとキツイ上り坂に差し掛かります。
その上り坂途中に若宮社遺跡地があります。
この先の中山王子が出来る以前からこのあたり一帯の守護神として神社が祀られていたそうです。
切目王子からしばらく海沿いを進みJR切目駅を過ぎるとキツイ上り坂に差し掛かります。 その上り坂途中に若宮社遺跡地があります。 この先の中山王子が出来る以前からこのあたり一帯の守護神として神社が祀られていたそうです。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 若宮社遺跡を過ぎ民家の間の上り坂を行きます。
途中一息ついたところに咲いていたムラサキツユクサ
若宮社遺跡を過ぎ民家の間の上り坂を行きます。 途中一息ついたところに咲いていたムラサキツユクサ
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 上り坂が緩やかになったあたりに中山王子神社がありました。
また、この中山王子神社には主祭神と別に足の宮神社が摂社として祀られています。

足の宮神社の伝承
①その昔、一人の山伏が熊野詣を思い立ち高野から奥熊野を経て那智山に至り厳しい滝行を万行しての帰路のこと。この付近の島田という地域まで来たときに旅の疲れと寒さから持病の足痛が悪化してしまう。山伏は痛む足を引き摺りながら名杭谷の入り口まで辿りつき倒れてしまう。村人によって介抱されたが、なにぶん田舎のことで薬も医者もなく痛みに苦しむ行者を見ているしかなかった。
上り坂が緩やかになったあたりに中山王子神社がありました。 また、この中山王子神社には主祭神と別に足の宮神社が摂社として祀られています。 足の宮神社の伝承 ①その昔、一人の山伏が熊野詣を思い立ち高野から奥熊野を経て那智山に至り厳しい滝行を万行しての帰路のこと。この付近の島田という地域まで来たときに旅の疲れと寒さから持病の足痛が悪化してしまう。山伏は痛む足を引き摺りながら名杭谷の入り口まで辿りつき倒れてしまう。村人によって介抱されたが、なにぶん田舎のことで薬も医者もなく痛みに苦しむ行者を見ているしかなかった。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 六十五番目 中山王子顕彰碑です。

②行者はどんどん衰弱し死の間際に「医者がないのか?ならば儂が脚痛を治してやろう」と言い残し遂には苦しみながら息絶えてしまう。村人たちは十分な看病が出来なかったせめてものお詫びにと手厚く弔い墓標を立てた。
後日、埋葬した頭のあたりから大きな石が出現する。村人たちは驚き、出現した大石に霊験を感じ行者の功徳を讃えて祠を建て祭神として祀り、山伏さんやまっこさんと崇めたと伝わる。
時代の流れとともに名が足の宮に変わっていったそうです。
六十五番目 中山王子顕彰碑です。 ②行者はどんどん衰弱し死の間際に「医者がないのか?ならば儂が脚痛を治してやろう」と言い残し遂には苦しみながら息絶えてしまう。村人たちは十分な看病が出来なかったせめてものお詫びにと手厚く弔い墓標を立てた。 後日、埋葬した頭のあたりから大きな石が出現する。村人たちは驚き、出現した大石に霊験を感じ行者の功徳を讃えて祠を建て祭神として祀り、山伏さんやまっこさんと崇めたと伝わる。 時代の流れとともに名が足の宮に変わっていったそうです。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 中山王子を後にして榎峠を行きます。
あたりは折れた枝や瓦礫が散乱していて台風直撃の凄まじさが伺えます。

昨日は直撃といっても町中だったので飛来物もなく事なきを得ましたが昨日ここを通っていたら怪我をしていたかもしれませんね((((;゚Д゚))))クワバラクワバラ
中山王子を後にして榎峠を行きます。 あたりは折れた枝や瓦礫が散乱していて台風直撃の凄まじさが伺えます。 昨日は直撃といっても町中だったので飛来物もなく事なきを得ましたが昨日ここを通っていたら怪我をしていたかもしれませんね((((;゚Д゚))))クワバラクワバラ
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 榎峠はすぐ下りに差し掛かり緩やかな下り坂が続きます。海の近くまで下りビニールハウスの並ぶ道を国道に沿うように進み有馬皇子結びの松などを見ながらJR岩代駅の手前で海に向かって折れると六十六番目の岩代王子の小祠があります。

この先はすぐに海で良い眺めが広がっていました。
昔は浜づたいを歩く古道ルートがあったようですが現在は通行止めになっている模様。
来た道を少し戻り線路の山側、汐入橋を渡る道を進みます。
榎峠はすぐ下りに差し掛かり緩やかな下り坂が続きます。海の近くまで下りビニールハウスの並ぶ道を国道に沿うように進み有馬皇子結びの松などを見ながらJR岩代駅の手前で海に向かって折れると六十六番目の岩代王子の小祠があります。 この先はすぐに海で良い眺めが広がっていました。 昔は浜づたいを歩く古道ルートがあったようですが現在は通行止めになっている模様。 来た道を少し戻り線路の山側、汐入橋を渡る道を進みます。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 梅干し工場などがある道を少し行くと平安期の古道と江戸期の古道に別れます。私はずっと平安期の藤原定家が辿った道を来ているので迷わず平安期の道を行きます。このルートは現代では近畿自然歩道に指定されているようです。
国道42号付近まで来たら海に向かって下りJRのガードをくぐると海に出ます。そこから砂浜を200mほど歩くと六十七番目の千里王子神社があります。
梅干し工場などがある道を少し行くと平安期の古道と江戸期の古道に別れます。私はずっと平安期の藤原定家が辿った道を来ているので迷わず平安期の道を行きます。このルートは現代では近畿自然歩道に指定されているようです。 国道42号付近まで来たら海に向かって下りJRのガードをくぐると海に出ます。そこから砂浜を200mほど歩くと六十七番目の千里王子神社があります。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 千里王子の本殿
たくさんの貝殻が積まれていました。
千里王子の本殿 たくさんの貝殻が積まれていました。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 千里王子社の前に広がる千里ヶ浜。
とても美しい砂浜で、枕草子や伊勢物語にも出てくる有名な景勝地です。
また本州でも有数のアカウミガメの産卵地でもあり、地域のボランティアのかたが保護と保全をされているそうです。
千里王子社の前に広がる千里ヶ浜。 とても美しい砂浜で、枕草子や伊勢物語にも出てくる有名な景勝地です。 また本州でも有数のアカウミガメの産卵地でもあり、地域のボランティアのかたが保護と保全をされているそうです。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 千里ヶ浜にたくさんさいていたハマゴウ(浜香)その名が示すように葉をお風呂などに浮かべるととても良い香りがするそうですよ。
千里ヶ浜にたくさんさいていたハマゴウ(浜香)その名が示すように葉をお風呂などに浮かべるととても良い香りがするそうですよ。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 千里王子から隣接する千里観音を抜け南部峠を登ります。あたりは南部梅林となり下りに差し掛かるとどこからともなくほのかな梅干しの香りが漂います。ちょうど梅干しの最終あたりの土用干しなのか?ビニールハウスのなかはたくさんの梅が干されていました。
千里王子から隣接する千里観音を抜け南部峠を登ります。あたりは南部梅林となり下りに差し掛かるとどこからともなくほのかな梅干しの香りが漂います。ちょうど梅干しの最終あたりの土用干しなのか?ビニールハウスのなかはたくさんの梅が干されていました。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 紀州梅干し館のある㈱ウメタさん。
なかでは梅干し工場の見学や体験ミュージアムなどがあり、お土産を買うこともできます。
私は国道を挟んでお向かいにある千利庵さんの昆布梅も好きで迷いましたが今回はウメタさんでお土産に何種類か梅干しを購入して荷物にならないようそのまま宅配便で送っちゃいました(笑)
紀州梅干し館のある㈱ウメタさん。 なかでは梅干し工場の見学や体験ミュージアムなどがあり、お土産を買うこともできます。 私は国道を挟んでお向かいにある千利庵さんの昆布梅も好きで迷いましたが今回はウメタさんでお土産に何種類か梅干しを購入して荷物にならないようそのまま宅配便で送っちゃいました(笑)
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 南部の町には当時を思わせる古い町並みが多く残されています。
南部の町には当時を思わせる古い町並みが多く残されています。
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 丹川地蔵
丹川地蔵
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 六十八番目の三鍋王子神社
六十八番目の三鍋王子神社
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 三鍋王子の顕彰碑
三鍋王子の顕彰碑
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 六十九番目の芳養王子のある芳養神社
六十九番目の芳養王子のある芳養神社
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 一里塚跡の地蔵堂&青面金剛
一里塚跡の地蔵堂&青面金剛
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 七十番、出立王子
七十番、出立王子
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 熊野詣と縁の深い闘鶏神社
熊野詣と縁の深い闘鶏神社
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 闘鶏神社、裏鳥居
闘鶏神社、裏鳥居
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 闘鶏神社摂社
闘鶏神社摂社
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 闘鶏神社本殿と熊野三仏の摂社
闘鶏神社本殿と熊野三仏の摂社
熊野古道 紀伊路②(湯浅駅~切目駅) 闘鶏神社に伝わる弁慶の伝承を表す像
闘鶏神社に伝わる弁慶の伝承を表す像

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