黒髪山の名無し沢、幻の滝をもとめて。

2015.02.18(水) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 33
休憩時間
1 時間 7
距離
9.7 km
のぼり / くだり
1243 / 1244 m
4
21
3
9
4
1
15

活動詳細

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ものの本によると、黒髪山の名無し沢には10mほどもある立派な滝があるという。 その滝は、牧ノ山と青螺山の縦走路に上り詰める名も無き沢で見られるとのこと。初めて登る山。しかも、その滝の詳しい地図も無い。分かっているのは、数本ある沢の一つを上り詰めていけばあるということ。 「大きな岩壁が立ちはだかり、初心者にはあまりにも無謀なので~」 うーん。楽しそうじゃないか!初心者に毛が生えたていどの山行しかない僕だけど、ヤブ漕ぎ岩登り大好きときてるのでこれは行かないといけないでしょ! いざ!幻の滝をもとめて! 10時30分。竜門ダム登山口から取り付く。どの沢か、地形図で当たりをつけた沢を探しながら登山道を外れる。地形図によると、登山口まで伸びる川に流れ込む2本の沢があり、その一つが名無し沢だと思われる。見逃さないように川に北側を沢の流れを探して移動する。 だが、ない!ない!この時期は枯れ沢になってるのか。特徴のない地形で、地形図での現在地特定が出来ずGPSで確認すると狙ってた沢は通り越してしまっている。 北西に上しながら、通り越した沢を探すことにする。地形図によると、この辺は岩壁だらけの難所になっている。ルート選びが難しい。数メートル登っただけで、いきなり20メートルはありそうな崖に突き当たったりして登れない岩壁を左右に巻きながら登るので、すぐに現在地を見失う。歩きやすい場所を歩けば、東へ東へとずれてしまうので、常にコンパスで北を確認しながら登るが岩壁に阻まれて、なかなか難しい。 目の前に登れそうな岩壁。西側が崖で、巻くなら東へ巻かなければいけない。東へのルートを取りたくないので、登って様子を見てみることにする。岩質はガバで楽にホールドできるとはいえ、落ちたらシャレにならない高さなので慎重に登る。上り詰めるとすごい眺め!今まで歩いてきたルートが見渡せる。問題の沢は西側、遥か眼下に伸びている。とても下りれる高さではない。困った。でも水の流れは全然聞こえないんだよなー。とりあえず標高を稼ぎながら考えるとして、登った岩を北上すると、これまたすごい場所!まさにナイフエッジ!岩の橋がある!左右の高度感がスゴイ!落ちたら確実に、あの世行きです。黒髪山域、おもしろいな。 岩橋は尾根になり東へ東へ伸びている。このまま東へ登ると青螺山直下の標高線が込み合っているところに出てしまう。どうみても登れるルートには見えない。だが西へ修正するには、結構な高さの崖を降りなければいけない。ここでロープを使うことを決心する。 まさか懸垂降下をすることはないと思って、持ってきたのは6ミリ30メートルのお助けロープ。こいつを使って2ピッチで降りたので30メートルの高さを降りたことになるな。はー。ロープ持ってきててヨカッタなー!それでも目標の沢は、まだ遥か下。降りるとしたらハーネスと降下具で数10メートルは懸垂降下しないといけないレベルの崖。 仕方がないので上を目指す。すると心配してた通り、青螺山の山頂直下の切り立った岸壁に突き当たる。これを西へと巻きながら登れるルートを探す。この辺になると、バイルを木の根に打ち込みながら身体を確保しないと登れないような斜面になる。 難所を越えると上に伸びる枯れ沢にでた。 あ!そこにはレスキューポイント55番の標識が!ここまで苦労して登ってきて、標識のあるルートにでてしまったことに、すこしガッカリする。目標の沢は、まだ西だが、このまま西へ向うと青螺山から遠くなりすぎる。もう13時近く。黒髪山に行くことを考えると、あまりゆっくりも出来ない。しかたなく枯れ沢を、上の登山道まで上り詰めることにする。枯れ沢は、枯れ滝になった。高さは10メートル程。雨季には滝が流れてそうだけど、これじゃないよな。ガシガシとバイルを効かせながら上り詰めると、レスキューポイント45がある登山道に飛び出した! 名無し沢は見つからなかったけど、あんな岩場を抜けて無事に一般道にもどれたのは、上出来。青螺山を抜け、青螺御前を過ぎた辺りで、ルートを外して時間をロス。何百人もルートを外れると、踏み跡が濃くなり、間違える人が増えてハッキリした踏み跡のある間違いルートになる、そんな感じの間違いだった。いきなり踏み跡がなくなって、こりゃ変だなって戻ると、見返り峠への標識を見逃していた。踏み跡に安心して見逃していたのかな。反省。 雌岩にも登って高度感を堪能。最後の鎖場を抜けて14時30分、黒髪山山頂到着。 天童岩に登って記念撮影。4時間近くの行動で、さすがにお腹が減っている。急いで食事して、下山の準備をする。まだ、この時期は日暮れは早い。初めての山でヘッドライトで歩きたくない。帰りは蛇焼山ルートで小走りで下山。無事、竜門ダム駐車場に到着。なんとか雨に降られずにすんだ。 山の神様ありがとうございました。 もう少し日が長くなったら、もう一度、幻の滝を探しに来よう。

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