古道歩きの郷ちかつゆ、そして果無山脈へ

2016.11.06(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 13
休憩時間
40
距離
4.3 km
のぼり / くだり
376 / 377 m
49
38

活動詳細

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古道歩きの郷、近露(ちかつゆ)へ芋掘り&山登りに行ってきました。 今年の3月に熊野古道は中辺路を歩いたとき、地酒を買おうと立ち寄った近露の酒屋(居酒屋ではない)。そこで飲んでいた方たちに酒を御馳走になり、一人の方に泊めてもらったことが素晴らしい付き合いの始まりとなりました。 子供達には3人のじいじができ(山登りじいじ、寝返りじいじ、笑いじいじ)、その後もGW、そして今回と、8か月の間に3度も近露を訪れることとなりました。 今回のメインイベントはGWに植えさせてもらったサツマイモの収穫です。 本来は10月に予定されていたこのイベント。先方のやむにやまれぬ事情により一度は中止となりましたが、先週半ばに再びお誘いの連絡があり、先週末行ってきました。 因みに、今回は行き先が激しく変わりました。。。 当初九州の祖母山行きが濃厚。 →妻が喪中となり神社は遠慮したほうがいいので断念。しまなみ海道へ行くことに。 →レンタサイクルの予約分が埋まっていて断念。九度山~高野山を1泊2日で歩くことに。 →息子がしょうもないことで足を9針縫うけがをして断念。淡路島にコスモスと渦潮を見に行くことに。 →山登りじいじからお誘いがあり、喜んで近露へ行くことに。 1日目 11月5日(土) ゆっくりと朝8時頃神戸発。 高速を下りた際、南紀田辺ICで警察の検問あり。 余裕な気持ちで止まったら、息子まさかのシートベルト未装着! いつもしているはずなのに何故?! なんでも、ちょっと前に横笛を取るためにシートベルトを外し、横笛を吹くのに夢中になってそのままつけ忘れたのこと… ふ・ざ・け・る・な …そして、私のゴールドが消えました… 私が怒り狂ったのは言うまでもありません。 腹に沸々と怒りを抱えながら、近露の前に寄った一願寺(福嚴寺)。 しかし、そこに祭られている一願地蔵の前で手を合わせて拝んでいると何故か怒りの気持ちが和らいでいきました。神仏を拝むとときのあの心が洗われる感じ...不思議なものです。 (それでも、11月いっぱい夕飯皿洗いの刑には処しましたけどね...) 一願地蔵は願いを一つだけ叶えてくれることで有名ですので、そばに行ったときは是非寄ってみてください。 さて、3度目の近露。 山登りじいじが畑仕事の服を着て笑顔で迎えてくれました。 到着するなり早速みんなで芋掘り開始です。 土が固いせいか、結構手こずります。大振りの鳴門金時は兎も角として、小振りの安納芋は余さず取るのがなかなか大変でした。 それでも、子供たちはよほど芋堀が気に入ったらしく、飽きることなくせっせと掘り続けます。 結局1時間半くらいかけて二畝分堀り、芋一年分と言っていいくらいの大収穫となりました。 さらにその後、出会いのきっかけとなった酒屋さんの土地で柿狩りをさせてもらい、これまた大収穫。近露の秋を存分に楽しみました。 そして、夕方からは寝返りじいじ主催のバーベキュー会。 熊野牛を始めとする美味しい食べ物とお酒を頂きながら地元の方たちと語らい、楽しい近露の夜が更けていきました。 2日目 11月6日(日) 7時過ぎ起床。 昨晩、山登りじいじの家に帰ってからいただいた草餅は相変わらずとても美味しかったです。 これは高原霧の郷の草餅。前回我々がとても気に入ったのを見て、笑いじいじがまた買ってきてくれたのです。感謝! 9時半頃、果無山脈へ向けて車で出発。 本日のメンバーは3人のじいじと、昨日バーベキューでご一緒した宮原さんご夫妻。宮原さんは地域おこし協力隊として、つい先日東京から移住してきたばかり。話の引き出しも多く、バイタリティに溢れる方達でした。(名前を出してよいとのこと) 今回は果無山脈縦走路の一部を歩く往復2時間の軽め山行で、林道登山口から黒尾山を経て冷水山までをピストンするルートでした。 短い行程ではありましたが、人里離れた奥深い山の、広葉樹の尾根道を歩くのはとても気持ちのいいものでした。南側には、幾重にも遠くの山々が重なり幽玄な雰囲気を醸し出していました。 冷水山の頂上は眺めも良く、温かい雰囲気のするところ。そこで食べた柿は特別に美味しかったです。 果無山脈の縦走路は全行程10時間ほどです。山歩きに慣れている人なら1日で歩けてしまうルートですが、途中でテン泊をしたら山奥を存分に味わう素晴らしい山行になるだろうと思います。(我々もそのうち歩きたい…) ちなみに、「できる運動は寝返りだけ」と豪語する寝返りじいじは、往路で3分の1と進む前に一人で勇気ある撤退…次までにトレーニングじいじになることを子供たちと約束していました。 途中、名水百選の野中の清水を汲んで、14時ごろに近露に帰着。 昨日すっかり芋堀に魅了された子供たちは、帰るまでの少しの時間を惜しんで、今度は笑いじいじと芋堀を始めました… 昨日のものと合わせるとものすごい収穫量…山登りじいじのお言葉に甘えて、車に積めるだけ積んで帰りました。 さらに帰る直前、イノシシ肉のすき焼きを御馳走になりました。 これがまた滅茶苦茶美味しかった! 山登りじいじの料理の腕もさることながら、脂の乗ったシシ肉のうまいこと。 変な臭みがなく、旨みしかない… 近露ってほんと美味しいものばかりです。 芋、柿に加えて、山登りじいじの庭の柚子、山登りじいじの作った無農薬米、そしてGWにみんなで摘ませてもらった無農薬茶...と沢山のお土産をいただき、 「また来いよ」、「また来ます」と別れを惜しみながら近露を後にしました。 私はいままで、これほど人の優しい土地を見たことがありません。古道歩きをする旅人に優しいのはもちろん、住民同士も本当に楽しそうに、そして心地よさそうにコミュニケーションをとっています。人と人とが近いせいでしょうか、駐在さん曰く、近露は農村部の中でも驚異的な犯罪発生率の低さだそうです。 そんな近露も過疎・高齢化が進み、いま地域を活性化してくれる移住者を求めています。 田舎への移住を考える人にとって一番のネックは仕事探しでしょうが、和歌山県や田辺市(近露のある市)の移住事業では経済的なものも含めてかなり手厚い支援を行っているようです。 http://www.wakayamagurashi.jp/index.php http://www.tanabe-teiju.jp/teijuu.html とくに近露・野中地区はその地域活性化計画が評価され、総務省事業の「地域おこし協力隊」の派遣地に選ばれています(田辺市内で他に4カ所)。そこに、宮原さんのようなやる気と能力のある若者が採用され、雇用の創出も念頭に置いた地域おこし活動が始まっています。 もちろん、それでも昔のような活気を取り戻すのは並大抵のことではないのだと思います。 まず、活気ある町作りには子供が不可欠。例えば、小学校で各学年2クラスできるためには、小学生以下の子育て世帯が近露・野中地区全体で300くらいは必要です。多分この数は現状の10倍くらいではないかと思います。 現代社会では都市部でしかできない仕事が沢山あります。そういう仕事を生業とする人たち(私もそうです)が仕事と伴に移住出来るようにならなければ、300世帯は中々厳しいかもしれません。 しかし、そういった仕事付き移住の一般化は、難しく遠い道のりだとしても、不可能なことではないのだと思います。もしかしたら、科学技術、ビジネスからのアプローチなど、行政以外の方面からもできることがあるかもしれません。 私は訪れる度にますます近露が好きになり、この土地がこの先もずっと素朴な美しさを保ちながら生き続けることを切に願うようになりました。 たとえ微力であっても何かできることはないだろうか...そんなことを何とはなしに考える今日この頃です。

上湯川 7回唱えましょう。「おんかかかびさんまえいそわかー」(とろつま)
7回唱えましょう。「おんかかかびさんまえいそわかー」(とろつま)
上湯川 一願寺(福嚴寺)の一願地蔵尊。一つだけ願いを叶えてくれるそうです。ただし、叶ったら願解きに来ないといけませんよ。(とろつま)
一願寺(福嚴寺)の一願地蔵尊。一つだけ願いを叶えてくれるそうです。ただし、叶ったら願解きに来ないといけませんよ。(とろつま)
上湯川 仏の手から蜘蛛の糸。せあこが発見。(とろつま)
仏の手から蜘蛛の糸。せあこが発見。(とろつま)
上湯川 芋掘り開始。鎌で蔓を刈り、万能鍬で掘り起こす。(とろつま)
芋掘り開始。鎌で蔓を刈り、万能鍬で掘り起こす。(とろつま)
上湯川 どーん!
どーん!
上湯川 妹も負けじと鍬を振るう。(とろつま)
妹も負けじと鍬を振るう。(とろつま)
上湯川 とろつまも髪を振り乱して収穫。(とろつま)
とろつまも髪を振り乱して収穫。(とろつま)
上湯川 なると金時はまとまって生り、安納芋は点在するということを体験で学ぶ。(とろつま)
なると金時はまとまって生り、安納芋は点在するということを体験で学ぶ。(とろつま)
上湯川 青空と山が眩しい。熊野の神様も見守ってくださってたのかなぁ、なんて思ったりして。大事な一枚。(とろつま)
青空と山が眩しい。熊野の神様も見守ってくださってたのかなぁ、なんて思ったりして。大事な一枚。(とろつま)
上湯川 ネコ(一輪車)登場。うちの子供達、こういう道具大好き。(とろつま)
ネコ(一輪車)登場。うちの子供達、こういう道具大好き。(とろつま)
上湯川 出会いの酒場、じゃなくて酒屋。ここからご縁が始まりました。(とろつま)
出会いの酒場、じゃなくて酒屋。ここからご縁が始まりました。(とろつま)
上湯川 その酒屋さんの柿の木から柿もぎをさせて頂く。高枝切りバサミも、息子ときめき道具。(とろつま)
その酒屋さんの柿の木から柿もぎをさせて頂く。高枝切りバサミも、息子ときめき道具。(とろつま)
上湯川 しみじみと柿を味わいつつ息子「木に登って柿をもぎながら食べるのが夢だった」(とろつま)
しみじみと柿を味わいつつ息子「木に登って柿をもぎながら食べるのが夢だった」(とろつま)
上湯川 本日の収穫。八百屋が開けそうです。(とろつま)
本日の収穫。八百屋が開けそうです。(とろつま)
上湯川 寝返りじいじ宅にて、近所の方々と一緒にバーベキュー。子供達大喜び。(とろつま)
寝返りじいじ宅にて、近所の方々と一緒にバーベキュー。子供達大喜び。(とろつま)
上湯川 娘は肩車もしてもらっちゃいました。(とろつま)
娘は肩車もしてもらっちゃいました。(とろつま)
上湯川 翌朝。果無山脈を部分的に歩きます。(とろつま)
翌朝。果無山脈を部分的に歩きます。(とろつま)
上湯川 仏前に枝を供える樒(しきみ)は、元々和歌山が主産地だそうです。笑いじいじが自生の木で枝形をレクチャー。(とろつま)
仏前に枝を供える樒(しきみ)は、元々和歌山が主産地だそうです。笑いじいじが自生の木で枝形をレクチャー。(とろつま)
上湯川 ふと樹林帯が切れて・・・
ふと樹林帯が切れて・・・
上湯川 果て無く続く幻想的な山並みが。(とろつま)
果て無く続く幻想的な山並みが。(とろつま)
上湯川 黒尾山到着。山登りじいじと。
黒尾山到着。山登りじいじと。
上湯川 写真では分かりにくいのだけど、この尾根道が良い雰囲気なのです。(とろつま)
写真では分かりにくいのだけど、この尾根道が良い雰囲気なのです。(とろつま)
上湯川 冷水山山頂。秀とろのゴールドを奪った呪いの横笛を吹く娘。奏でられませんよ、鳴らすだけ。(とろつま)
冷水山山頂。秀とろのゴールドを奪った呪いの横笛を吹く娘。奏でられませんよ、鳴らすだけ。(とろつま)
上湯川 和歌山みかんと近露の柿で一息。息子、柿剥きに挑戦。(とろつま)
和歌山みかんと近露の柿で一息。息子、柿剥きに挑戦。(とろつま)
上湯川 山頂にてみなさんと。
山頂にてみなさんと。
上湯川 私「この山頂、地面から暖かさを感じない?」娘「せあこも思った!名前は冷水山なのにね」母娘の錯覚かどうか、試した感想お待ちしてます。(とろつま)
私「この山頂、地面から暖かさを感じない?」娘「せあこも思った!名前は冷水山なのにね」母娘の錯覚かどうか、試した感想お待ちしてます。(とろつま)
上湯川 冷水山頂に別れを告げ、往路を戻ります。(とろつま)
冷水山頂に別れを告げ、往路を戻ります。(とろつま)
上湯川 冷たい風が強く吹くこの日。時折射す木漏れ日がじんわり嬉しい。(とろつま)
冷たい風が強く吹くこの日。時折射す木漏れ日がじんわり嬉しい。(とろつま)
上湯川 笑いじいじが帰りの山道で軽快なスキップを披露。お世辞でなく超軽快。動画撮れば良かった。(とろつま)
笑いじいじが帰りの山道で軽快なスキップを披露。お世辞でなく超軽快。動画撮れば良かった。(とろつま)
上湯川 お疲れ様でした!
お疲れ様でした!
上湯川 今回も汲ませていただきます、名水百選、野中の清水。(とろつま)
今回も汲ませていただきます、名水百選、野中の清水。(とろつま)
上湯川 5月には無かった看板が付いていました。古道歩きの外国人(多数)もこれで安心です。(とろつま)
5月には無かった看板が付いていました。古道歩きの外国人(多数)もこれで安心です。(とろつま)
上湯川 秀とろと山登りじいじが買い物中、またも芋を掘り始めた子供達。と、見守る笑いじいじ。(とろつま)
秀とろと山登りじいじが買い物中、またも芋を掘り始めた子供達。と、見守る笑いじいじ。(とろつま)
上湯川 今日もどーん!息子は笑いじいじにコツを教えてもらい、芋切断の失敗が減ったとのこと。(とろつま)
今日もどーん!息子は笑いじいじにコツを教えてもらい、芋切断の失敗が減ったとのこと。(とろつま)
上湯川 子供達が芋掘りスキルを上げている間、芋の泥を軽く洗うとろつま。(※基本は泥付きの方が保存性良しです)(とろつま)
子供達が芋掘りスキルを上げている間、芋の泥を軽く洗うとろつま。(※基本は泥付きの方が保存性良しです)(とろつま)
上湯川 5月に摘んだ葉が茶葉になっていた。緑茶とは違う、得も言われぬ味。子供達が『●●茶(じいじの名前)』と命名。(とろつま)
5月に摘んだ葉が茶葉になっていた。緑茶とは違う、得も言われぬ味。子供達が『●●茶(じいじの名前)』と命名。(とろつま)
上湯川 山登りじいじの作った猪鍋が美味しすぎる。娘「料理じいじって名前に変える?」(とろつま)
山登りじいじの作った猪鍋が美味しすぎる。娘「料理じいじって名前に変える?」(とろつま)
上湯川 近露出発前に、じいじ達と記念撮影。子供達は、すっかり祖父を慕う孫の顔。(とろつま)
近露出発前に、じいじ達と記念撮影。子供達は、すっかり祖父を慕う孫の顔。(とろつま)
上湯川 どっさり持たせて頂いた芋。あちこちおすそ分けし、とっても喜んでいただきました。(とろつま)
どっさり持たせて頂いた芋。あちこちおすそ分けし、とっても喜んでいただきました。(とろつま)
上湯川 このコース図は、入手に申し込みを要するようなので、お出かけの方はお早めに手配のほど。(とろつま)
このコース図は、入手に申し込みを要するようなので、お出かけの方はお早めに手配のほど。(とろつま)

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