活動データ
タイム
06:48
距離
8.8km
のぼり
1178m
くだり
1184m
活動詳細
すべて見る前日の通勤時、静岡市山間部の1200m付近から白くなっているのが見えました。50数年ぶり、季節外れの積雪。もうたまりません。 そこで、目的地を市内で手軽に登れる300名山の山伏(やんぶし)とし、西日影沢から山頂に立って、そのまま大平沢ノ頭、新窪乗越を経由する周回コースを計画しました。 ところが、数々のアクシデントで、登山口からのピストンとなってしまいました。そのアクシデントとは…前日夜、支度を終えて高テンションだったと思います。ドアの枠を思いっきり蹴っ飛ばして、左足の小指を負傷。小指が予期せぬ成長をしてしまいました。出発の朝、葛藤がありましたが、「雪が溶けちゃう」との理由で山行決定。予定より1時間以上遅い出発になってしまいました。やっぱりというか、歩きだしたら痛みが気になりペースが上がりません。足の小指って、たぶん親指の次に大事なんですね。横方向への踏ん張りが効きません。 そして、決定的だったのが、登山道の下に落っこちてる人を救出するのに時間がかかり、縦走はどうでもよくなっちゃいました。 この救出劇が、なかなか衝撃的でした。 山頂に向かって歩いていると、おじさんが「水筒を拾おうとして落っこちちゃった」と。見れば自分の足元に確かに水筒が転がっています。変なこと言うなーと思いながら、拾って手渡すと…ギョ!道下5~6m下に四つん這いになってもう一人のおじさんが斜面を登ろうとしています。でも蟻地獄のように滑って登ることができません。息遣いも荒く苦しそうです。 上のおじさん:突っ立って「大丈夫、登って」だって。 下のおじさん:「駄目だ登れない」「手が冷たくていうことをきかない」 上のおじさん:「軍手貸そうか?」 私:「直登しないで斜めに上がって」 下のおじさん:また滑って「うう~」 私:「細引きかなにか紐のようなものはないですか」 上のおじさん:「ないね」 私:ザックのなかに何かないか探すも「替えの靴紐しかない」「呼びましょうか?」 上のおじさん:「まだいい」 ライオンの親子のようです。 そうだ、ツェルトの張り綱があった!ツェルトから左右の綱を外して、2本をつなぐと7mくらいになった…使える。 私:「この紐につかまって、斜めにゆっくり登って…」 なんとか上がって、最後は手をつかんで引き上げました。 この間、上のおじさん、何もせず。監督ですか? さらに、ストックを斜面の途中に置いてきたため、状況的に私が下りて回収する羽目に…。 聞けば、滑り止めを持たずにここまで上がってきたとのこと。特に下のおじさんの装備は…とても雪のある所に履いてくる靴じゃない。それも「(安)やっすぃ靴やん!(宮川大輔さん風に)」てな状況。 一番驚いたのは、ほぼお礼がなかったこと。普通「お名前(連絡先)を教えてください」、「いえいえ名乗るほどの者じゃございません」的なやり取りがあると思うですけどね… この救出劇を女房に話したら、「他人のためにけがしたらどうするの」と、私が怒られてしまいました。でも、これからはザックに細引きを入れておこうと密かに思うのでした。 とにもかくにも、南アルプスの大展望を始め、50数年ぶりの大雪を満喫させていただきました。 ※山頂で富士山見れなかったのは、この2人のおじさんに時間がかかったためです。許さん👊
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