将棊頭山 敗退

色々忙しくて山不足だった。久々の登山は前の晩から舞い上がっていた。朝から雲がなく最高の天気だったので、テンションは最高潮であった。 最初から雪が多くて、空気が澄んでいて、とにかく最高だった。 だが、今までの冬山はトレースの付いたルートしか行ったことがなかったので、とにかく悪戦苦闘であった。 先行者は二組いたのだが、かなり早く出たためか、足跡が風と雪で消されたらしく、途中からトレースが無くなったりしていた。 登山を初めて３年目で、初めてワカンを使ったが、今まで御守り的存在だったので、付け方がわからなかった。 なんとか付けたものの、ろくに効かずにほとんどズボズボ歩いていた。 夏道なら標準タイム四時間半くらいだと思われるところを、七時間かけて登った。 時間と体力と精神力をかなり消費しながらなんとか稜線にたどり着いた。 が、登っている途中で決めたタイムリミットの12時になってしまい、すぐそこの山頂へ行くのは諦めた。 とても残念だったが、大変なのはここからである。 ピークハントに失敗した自分等は、下りのルートで欲をかいて信大ルートへ。 これが大失敗だった。 足跡やトレースなどまったく無く、一歩一歩が膝まで沈み、ワカンでは太刀打ちできない道だった。 ピンクの印などは見失い、迷いに迷って、身も心も疲れはてながら、なんとか下山したときはもう17時近かった。 あとから思ったことは、ピークハントできなくて、物足りなさを感じて信大ルートへ行ったことを考えると、ピークハント余裕でできたな。ということでした。(時間的にも体力的にも) 危険なところは無かったが、今までで一番本格的な雪山であった。 GPSはうまく作動しなかったので、参考にならないです。