熊野古道 中辺路⑤ 小雲取越〜大雲取越

2017.03.20(月) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
11 時間 29
休憩時間
2 時間 5
距離
20.1 km
のぼり / くだり
2018 / 1373 m
2
16
48
33
18
4
37
8
49
8
1
2 4
2 34
45
15

活動詳細

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注)長文です。 暖かくなったので山歩きを再開する事にしました。 昨年痛めた膝は未だ大きな負荷がかかるとビリッと電気のような痛みが走るので最初はゆっくりリハビリ登山からと考えていたのですが、、、、 私の勤める会社は休日出勤などの買上げがなく振替休日制でしかも年度内に処理せよとのお達し・・・ ということで人の(同僚や部下)の迷惑かえりみずリハビリ無しのロングトレイル敢行いたしました。 やるなら熊野古道系だけど小辺路リベンジはどうも気乗りがしないし紀伊山地の霊場と参詣道で私がまだ未踏な部分というと、、、 伊勢〜熊野に至る伊勢路 吉野〜熊野に至る修験道の道、大峰奥駆道 田辺〜紀伊勝浦に至る大辺路 高野山を中心とした高野七口 中辺路派生の那智〜熊野へ至る大雲取越、小雲取越 伊勢路は距離長すぎて今回だけじゃ無理(-_-;) 大峰奥駆道は今のなまった私じゃ険しすぎ(-_-;) 高野七口は形状が一発の長距離縦走にむかない(-_-;) となると大辺路か雲取越か、、、 この時は勝手な想像で大辺路って紀伊路の海沿いくらいのイメージで長々と車道歩き時々坂か峠かなぁと思っていました。正直、延々と車道歩きは嫌だなぁと、、まぁでもこんな時(リハビリとか急な休みとか)でないとたぶんやらないなと思い直し大辺路と三度目の正直で雲取越をやろうと決めました。 でも少し不安が、、、大辺路は全長100㎞弱、順序としては大辺路から那智大社を経て大雲、小雲が筋だけど、また雲取越にとどかないような(;´Д`) エーイこうなったら参詣道としては不本意だけど逆打ちだ! ってことで私用のあった17土曜をのけ18日曜の午後までで食材とか装備パッキングの準備をして、 下調べほとんど無しで新宮行きの最終電車に飛び乗りました。 夜中に新宮着でビジネスホテルで前泊して月曜朝一から小雲取越スタートしました。 初日:小雲取越〜大雲取越 小雲取越は全体的にハイキングコースといった感じで気持ちの良いコースです。が!!予想以上に私なまってました。小雲のなだらかなコースでさえ息が上がりキツい(´-﹏-`;)足もふくらはぎがつります。 続く大雲取越は今回逆打ちしているのでこれでもか!!というくらいの登りが続きます。 でもずっと憧れていた円座石(わろうだいし)を見ることができ、周囲に漂う凛とした空気に触れてとっても神聖な気持ちに充足感を覚えました。 しかし続く中辺路最大の難所、胴切り坂であわやという目に逢いました。 標高870mを一気に上げるキツい登りが延々と続くのですがふくらはぎどころかハムストリングや膝上左右の筋肉が悲鳴をあげて10mごとにどこかがつる状態(;一_一)痛い そのうちだんだん足が前に出なくなってきました。たった500m進むのにどれだけ時間がかかっているのか、、、突然強烈な眠気に襲われだします。意識もボンヤリとしてきました。 これはおかしい。何か変だ。辛い。苦しい。、、、登っても登っても終わりの見えない坂に終にはそこにあった岩に腰掛けたまま動けなくなり意識が飛んでました。 おそらく長くても数分。汗冷えと天候が崩れて来たせいで急激に体温が下り寒くて目が覚めました。 ふと中辺路をやったとき高原の宿のスタッフさんから聞いた話を思い出しました。 熊野の山にはダルという妖怪が棲むのだそうです。 山で行き倒れ亡くなった人の怨念が凝り固まった者だそうで突然急激な空腹感に襲われ意識が無くなるのだそうです。その時何か食べ物を持っていれば助かるが無いときは最悪あちらの世界に惹き込まれるとか、、、 幸い中辺路をやったときはダルには出会さなかったのですが後日気になって調べたことがありました。 かの南方熊楠さんもダルにやられていたようで、熊楠の見解では餓鬼に取り憑かれ脳貧血を起こした。 精神茫然として足進まず仰向けに倒れたが幸い背負った大きな植物採集の胴乱に守られ岩で頭を砕くのを免れた。それ以降は必ず握り飯と香の物を携え備えとした。とあります。 こういった類の話は日本全国にあってヒダル神として伝承が伝わっています。Wikipediaによるとなんとビックリまさにこの大雲取、小雲取の二つの山に餓鬼穴という深い穴があり、そこを覗いたものは必ずヒダル神に遭遇したとあります。何処かに穴があったのかなぁ?知らずに覗いてしまったのかなぁ? ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 現代風に解釈するならいわゆるシャリばて、ハンガーノックをおこしたといったところでしょうか? ともかく行動食の中からチョコをいくつか取り出し口に頬ばり水で流し込みました。 異常なほどペース落ちてるのであたりはすでに薄暗くなっています。かなり心細くなっていますがここで止まるわけにもいかないので気持ちを奮い起こし こんな状況で急いでもしょうがない。腹をくくってじっくりいこう。と雨が降ってきたのでレインウェアとヘッデンを装着して目的の地蔵茶屋跡を目指しました。 夜もふけて地蔵茶屋跡に辿り着きました。雨足が強まり雨の中、東屋でテント張るの嫌だなぁとダメもとで向かいにある休憩所を覗いて見るとなんと玄関の鍵が開いていました。本当は営業時間外で閉まっているところでしょうが有難く使わせて頂きました。 今日は本当に疲れて夕飯もそこそこに泥のように眠ってしまいました。 ※こんな駄文、長文を最後までお読み頂いて有り難うございます。m(_ _)m

熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 小雲取越の起点に近い請川のバス停留所
ここから少し新宮側に戻ったところに起点があります。
小雲取越の起点に近い請川のバス停留所 ここから少し新宮側に戻ったところに起点があります。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) ここが小雲取越の起点。右側に登っていきます。
スタンプスタンドも設置されています。
ここが小雲取越の起点。右側に登っていきます。 スタンプスタンドも設置されています。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 小雲取越は全体的になだらかでハイキングに向くルートです。
小雲取越は全体的になだらかでハイキングに向くルートです。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) しばらく登ると何故か道標の石組みに賽銭が置かれていました(・・?
しばらく登ると何故か道標の石組みに賽銭が置かれていました(・・?
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 松畑茶屋跡です。
道の左右に木のベンチが配されています。
このあたりはまだ余裕があったのでスルーします。

茶屋跡を越えて少しいくと万才峠の分岐があります。
伊勢路はここに繋がってきます。
松畑茶屋跡です。 道の左右に木のベンチが配されています。 このあたりはまだ余裕があったのでスルーします。 茶屋跡を越えて少しいくと万才峠の分岐があります。 伊勢路はここに繋がってきます。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 熊野古道屈指ともいわれる百聞ぐらの眺望。
たしかに素晴らしい( ´∀`)

ですがなまった体はキツい登りで早くも息切れしてます。
熊野古道屈指ともいわれる百聞ぐらの眺望。 たしかに素晴らしい( ´∀`) ですがなまった体はキツい登りで早くも息切れしてます。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) まるで大きなケルンのような賽の河原地蔵を超えるとまもなくして石堂茶屋跡の東屋です。
ここにはスタンプスタンドが設置されていました。
まるで大きなケルンのような賽の河原地蔵を超えるとまもなくして石堂茶屋跡の東屋です。 ここにはスタンプスタンドが設置されていました。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) こちら桜峠です。
桜峠には万葉歌碑が置かれていました。
こちら桜峠です。 桜峠には万葉歌碑が置かれていました。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 桜茶屋跡にある東屋です。
ここで長めの小休止で行動食と水分補給をしました。

予想以上に冬場サボったツケがきいていて、さほどキツい道ではないはずなのに結構疲れています。
桜茶屋跡にある東屋です。 ここで長めの小休止で行動食と水分補給をしました。 予想以上に冬場サボったツケがきいていて、さほどキツい道ではないはずなのに結構疲れています。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 桜茶屋だけに山桜w
まだ咲き始めといった感じ。
桜茶屋だけに山桜w まだ咲き始めといった感じ。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 石畳の下り坂。古道に来たって感じがします。
石畳の下り坂。古道に来たって感じがします。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) スミレが沢山咲いていました。
春ですねぇ( ´∀`)
スミレが沢山咲いていました。 春ですねぇ( ´∀`)
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 下りてきました。
ここを右に折れるようです。
下りてきました。 ここを右に折れるようです。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 小和瀬の渡し場跡につきました。
昔は渡し船や渡しの人足さんが仕事されていたそうで当時の料金表が案内板に載っていました。

私は今回逆打ちしているので小雲取越は本来こちらが起点となります。
ここにもスタンプスタンドがあります。
小和瀬の渡し場跡につきました。 昔は渡し船や渡しの人足さんが仕事されていたそうで当時の料金表が案内板に載っていました。 私は今回逆打ちしているので小雲取越は本来こちらが起点となります。 ここにもスタンプスタンドがあります。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 大雲取越の起点(終点)小口の取り付き。
少し登ったところw
ここにもスタンプがあるのですが、ガイドマップがわかりづらくスタンプを探してかなりタイムロスをしました。(;´Д`)
大雲取越の起点(終点)小口の取り付き。 少し登ったところw ここにもスタンプがあるのですが、ガイドマップがわかりづらくスタンプを探してかなりタイムロスをしました。(;´Д`)
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 斜面一帯にミツマタの群生。
こんなに群生しているところは初めて見ました。
あたりにミツマタの甘い香りが漂っていました。
斜面一帯にミツマタの群生。 こんなに群生しているところは初めて見ました。 あたりにミツマタの甘い香りが漂っていました。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) アップで。
ピンぼけですねぇΣ(´∀`;)
アップで。 ピンぼけですねぇΣ(´∀`;)
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 今回の旅路で一番見たかった場所。
円座石(わろうだいし)です( ´∀`)

山中に忽然と現れる巨岩でその表面には三つの梵字が刻まれています。
それぞれ阿弥陀如来(本宮)、薬師如来(速玉)、千手観音(那智)を表しています。
熊野三山の神々がこの岩に集まりお茶や談笑をしたとの伝承が伝わっています。

あたりは静寂に包まれ凛とした空気に満ちていました。まるで神域の結界に触れたかのような不思議な気持ちになりました。
今回の旅路で一番見たかった場所。 円座石(わろうだいし)です( ´∀`) 山中に忽然と現れる巨岩でその表面には三つの梵字が刻まれています。 それぞれ阿弥陀如来(本宮)、薬師如来(速玉)、千手観音(那智)を表しています。 熊野三山の神々がこの岩に集まりお茶や談笑をしたとの伝承が伝わっています。 あたりは静寂に包まれ凛とした空気に満ちていました。まるで神域の結界に触れたかのような不思議な気持ちになりました。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) ひたすら石畳の登りが続きます。
だんだん傾斜がきつくなってきました。
ひたすら石畳の登りが続きます。 だんだん傾斜がきつくなってきました。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 楠の久保旅籠跡の手前にある東屋です。
ここは水場もあります。
楠の久保旅籠跡の手前にある東屋です。 ここは水場もあります。
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 時折、沈丁花が咲いていました。
いい香りがします( ´∀`)
時折、沈丁花が咲いていました。 いい香りがします( ´∀`)
熊野古道 中辺路②(新宮駅〜熊野本宮大社) 胴切り坂に差し掛かりました。
急な斜面のガレ坂が延々と続きます。

このあと日記に記したように
妖怪ダルに取り憑かれた?
ハンガーノックおこした?
状態になり意識朦朧としていて後の画像がありません(ノД`)シクシク
ごめんなさい(_ _;)
胴切り坂に差し掛かりました。 急な斜面のガレ坂が延々と続きます。 このあと日記に記したように 妖怪ダルに取り憑かれた? ハンガーノックおこした? 状態になり意識朦朧としていて後の画像がありません(ノД`)シクシク ごめんなさい(_ _;)

活動の装備

  • カリマー(karrimor)
    クーガー 50-75
  • エバニュー(EVERNEW)
    セラミックコッヘル深型11
  • ソト(SOTO)
    マイクロレギュレーターストーブウインドマスター

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