丸下さんが育てた「クマガイソウ群生地」

2017.05.07(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
35
休憩時間
24
距離
321 m
のぼり / くだり
34 / 36 m
35

活動詳細

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「クマガイソウ群生地」について、2010年に「松阪有情新聞」に載っていた記事をかいつまんで紹介いたします。 絶滅のおそれも指摘されているラン科の多年草・クマガイソウが松阪市の山中で見事、よみがえった。およそ20年前、息も絶え絶えの15株ほどの存在だったのが、丸下保郎さん幸子さん夫婦ら地区の人たちのチームワークと愛情で群生地に生長。訪れた人たちは「別世界」と、目を見張っている。 その昔、「宇気郷」と呼ばれる、ここいら中山間地の一帯にはクマガイソウはあちらこちらで見られた。しかし、山野草ブームでエビネなどと共に、ラン系の草花は業者に売られるなどの乱獲、盗掘が続き、さらに植林で地面に日光が当らず、自ら姿を消していった。 与原町で農業を営んでいる丸下さんは20年も前、「だんだん減っていくばかり。増やそう」と思い立った。しかし、その方法も見付からず、忙しい日々に手が付かなかった。 台風で、うっそうと茂っていたヒノキの木が倒れた。翌年、クマガイソウは勢いを増した。「そうか、お日さんさえ当ったら育つんじゃないの」。わざわい転じて福だった。 自治会長をしていた丸下さんは有志で「与原むらおこし会」を結成。炭焼きや古道整備をしていた。そこで、クマガイソウ復活を訴えた。 男性たちは間伐し、材木を運び出す力仕事に取り組んだ。 クマガイソウは地下茎を伸ばし、少しずつ増えていった。県の助成をもらい、3年掛けて生コンで山道を舗装した。「自分らが楽しむだけでなく、よその人にも見てもらいたい。村おこしに」と願うみんなの団結の力が地域に根を生やし、活動を支えていった。

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