行動食について

2017.05.14(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 40
休憩時間
25
距離
22.3 km
のぼり / くだり
1748 / 1749 m
26
50
24
27
27
8
45
10
24
13
1 23

活動詳細

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僕は、年に100冊程度は本を読んでいるのだが、その中で、糖質制限に関する本をこの2年で10冊以上読んでいる。 登山の基本が書かれている本には、必ずと言ってよいほど、登山はエネルギーの消費が激しいので行動食を取りましょうという事が書いてある。 本によっては、行動食として糖質を取りながら歩かないと、動けなくなって遭難するとか、最悪は意識を失う場合もあるなどと書いてあったり、ハンガーノック(シャリバテ)を起こさない為には1時間当たり200カロリー摂取しなさいなどと書いてあったりする。 これは、エネルギー切れで倒れたくなければ、1時間におにぎりを1つ食えという事である。 人間というのは、本当にこんなに燃費の悪い動物なのだろうか? 人類が誕生して500万年と言われているが、人類が飢えを克服したのはつい最近であり、それまで人類はずっと飢えと戦ってきたのである。もし、人類が行動食がないと登山もできないくらい燃費が悪く軟弱な生き物であったなら、とっくに滅んでいるのではないだろうか? それに、人類がメインエネルギーとして糖質を使い始めたのは、農耕が始まった1万年前くらいからであり、農耕が始まるまでの人類は脂肪の代謝物であるケトン体をメインのエネルギーとして活動してきたのである。 糖質制限の本をたくさん読んでわかった事は、ハンガーノック(シャリバテ)というのは、糖質漬けになった現代人にしか起こらない状態で、体から沢山貯えられない糖質エネルギーが枯渇したあと、脂肪(ケトン体)エネルギーにうまく切り替えられなくなってしまっているのである。 逆に言うと、糖質制限をしている人は、ハンガーノック(シャリバテ)は起こさないらしいのである。 これを証明する為に、僕も糖質制限を始めた。 外食で糖質無しは難しかったり、時々食べたくなって炭水化物を取ったりしって、完全には糖質制限はできていないが、可能な限り米、パン、麺類を絶って、夜はビール以外からは糖質はほとんど取っていない。 まだまだ、ケトン体がメインエネルギーの体にはなっていないが、スムーズに糖質エネルギーから脂肪(ケトン体)エネルギーに切り替わるくらいの糖質制限を行ったので、実験してみることにした。 運動不足の時に朝食を食べずに強度の強い運動をしてハンガーノック(シャリバテ)的な状態にはなったことがあるので、どんな感じかは知っている。 登山の数日前から一切糖質を絶って、当日は水以外口にしないという条件で、1日山道を歩いてみることにした。 山は、安全で下見をしてあり、滑落や道に迷う心配がなく、電波も入る比婆山。 運動強度を上げるため重りで水6リットルを入れて、水筒2本と着替えや雨具やバッテリーなどなんやかんや入れてザックは14キロほど。 もしもの時の為にカロリーメイト(チョコ味)も入れておいた。 1つ告白しておくが、朝、ドリップコーヒーをブラックで1杯飲んでしまった。(コーヒー豆にも糖質が含まれている) コースタイムより少し早いくらいのペースで、休憩はしっかり取って、すれ違う登山者と話しをしたりしながら歩いた。 途中、軽いエネルギー不足(ナトリウム不足だったのかもしれません)なのか、足が重く感じる事もあったりしたが、ハンガーノック(シャリバテ)的な状態にはならなかった。 糖質制限の途中だからか、飯を食った時の方が体の調子は良かったが、しんどくはなかった。 まだまだ実験不足ではあるが、どうやら完全にではなくても、ある程度の糖質制限をしていれば、重めのザックを背負ってコースタイムで歩く登山程度では、丸1日中歩いて、朝飯も昼飯も行動食も食べなくても、ハンガーノック(シャリバテ)には、ならないようである。 運動に慣れた人がハンガーノック(シャリバテ)しづらいのは、普段から運動で糖質エネルギーが枯渇してケトン体エネルギーを使う機会が多いからであり、切り替えがスムーズだからである。普段から、ケトン体エネルギーをよく使う体にしておけば、ハンガーノック(シャリバテ)しにくい体になり、古代人のようにメインエネルギーがケトン体の体になれば、ハンガーノック(シャリバテ)しないようである。 やはり、人類は、行動食がないと山も歩けないほど燃費の悪い生き物ではなく、飢えには強いのだ。

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