活動データ
タイム
15:21
距離
26.0km
のぼり
3222m
くだり
3218m
活動詳細
すべて見る2018/04/28(土)〜29(日) 笊ヶ岳(ざるがたけ) 標高:2,629m 所在地:山梨県,静岡県 グレーディング: 7D(老平) 名山:日本二百名山,山梨百名山 山域:南アルプス白根南嶺 天気 1日目:晴れ 2日目:快晴 登山第百十九弾! 2018年度GW第1弾‼️ まず最初の登山は、前々から登りたかった「笊ヶ岳」に登ってまいりました( ´ ▽ ` )ノ 《毎度のようですが、長文です。すみません、途中で口調がコロコロ変わっています。》 山梨百名山の中で「四天王」と言われる、「鶏冠山」「笹山」「鋸岳」「笊ヶ岳」のうちの1つで、「鋸岳」が一番危険なのに対し、「笊ヶ岳」が一番体力的に厳しいとされています。 笊ヶ岳は、山頂である大笊と小笊からなる山であり、特徴的なこの双耳峰は甲府盆地からもよく見え、実際、自分も毎日見ている、言わば慣れ親しんだ、そしてそのアプローチのキツさから憧れていた山でした。 元々自分の山行スタイルから日帰りで登ろうと思ってましたが、去年からずっと行こう行こうと思って、結局チキってしまっていました。 しかし、前回の「篠井山」のレコ(https://yamap.co.jp/activity/1758138)でも取り上げた、某ブログの厳冬期の笊ヶ岳のレコ(https://yama2iruyo.exblog.jp/24960546/)に出会い、一昔前まで笊ヶ岳の登山道として使われていた「ランカン尾根」の存在を知った。さらに、今「山梨全山登頂」を目指している身として、ランカン尾根上にある「大金山」に行かねばならなかったので、もし笊ヶ岳に行くならクラシックルートであるランカン尾根を使おうと心に決めていた。 また、今厳冬期シーズンに、笹山(https://yamap.co.jp/activity/1480621),蝙蝠岳(https://yamap.co.jp/activity/1688428),山伏(https://yamap.co.jp/activity/1700531)など、南アルプス南部が見える山にのぼって、南部の山々に雪が残っているうちに、南アルプスの大パノラマと言われる笊ヶ岳からそいつらを見てみたいと思うようになっていた。 要するに、残雪期の笊ヶ岳にランカン尾根で行ってみたいという経緯である。 どうせ、南ア南部の山を見るなら、日の出からみたいと思い、ちょうど笊ヶ岳の山頂から25歩のところに幕営できるスペースがあると聞いて、なら、初日ランカン尾根を登り山頂直下で幕営して日の出を見ようという計画に至った。《某ブログのおっちゃんが、笊の山頂直下でテン泊した記事(https://yama2iruyo.exblog.jp/24044488/#24044488_1)を読んで羨ましかった》 4月から狙っていたけど、1泊2日ということで、そうなると週末しかなく、なかなか日程が合わずあれよあれよという間にこんな時期になってしまった。 待ったおかげか、GW前半の土日の天気は良さそう! ということで、自宅を早朝5時に出発し、登山口である「雨畑」を目指した。 スタート兼ゴールである「ヴィラ雨畑」に6時過ぎに到着し、スタート! 来た道を少し戻り、ランカン尾根の入口である「戸屋集落」を目指します。 新緑の木々に覆われた林道歩きは快適でした。 林道をしばらく歩くと、集落の終わりにゲートが現れます。その手前に、車一台ほど停められるスペースがありました。 ゲートを通過し、なおも林道を歩きます。 そうすると、地図を見れば分かりますが、林道をショートカットできる箇所が現れます。《YAMAPの地図にもルートとして記載されていたが、高低差100mを10分で上がれるわけないだろ💢》 厳冬期のランカン尾根のブログでは、ここをショートカットしようとして、あまりのキツさに帰りは林道を素直に歩こうという意見になった箇所で、その体験を生かし、林道歩きでも良かったのですが、逆にどんなもんか知りたくてあえてショートカットしてみました。 踏み跡なんてものはなく、あるのは急登と藪と落ち葉。落ち葉で滑りやすい上に、藪でザックが引っかかり、思うように進めません。一瞬で、好奇心が後悔に変わりました。僕も、素直に林道を歩くことをお勧めします。 再度、林道に合流してがんがん進んでいくと、こんな標高に似つかわしい真新しい舗装路が出現。 「たしか、この辺りから大金山に向かう道への分岐があるはずなんだけどなぁ」と思いつつもピカピカの舗装路を歩くと、明らかに通り過ぎてる! 林道も終わっていて、こりゃ困ったと引き返して、大金山への道を探していると、法面の上にかすかに道らしきものが見えるではないですか、、! まさかと思いつつも、金網で覆われた斜面があったのでなんとか登ってみることに。。そしたら、道あった!! まるで、スーパーマリオで隠しルート見つけた気分でした。 今回は法面コンクリで固められていなかったので登ることができましたが、今後コンクリで固められるようなことになれば、大金山への道にアクセスできなくなるかもしれません。《そもそも大金山に登りたい人なんていないか》 大金山への道は、荒れた林道みたいな感じで、藪なし歩きやすいです。山頂までそれが続きました。 ピークについて、ザックおろして一息。ついでに山頂標識探しに行って、赤テープを辿ったらありました。 そのあと少しだけ、人の手が加わった道が続きました。 そしていよいよ尾根を辿ります。テープは思ったよりあって、やはり人は入っておるようでした。 序盤は、落ち葉が多く滑りやすく歩きにくい。加えて、「1828P」まで急登が続き、スピード出ず、一人だしメンタル的にも肉体的にもきつい時間だった。《帰りたかった》 なんとか急登を終え、1828Pで一休み。次なる1948Pを目指します。1948Pの手前に小ギャップがあり、今回は雪がついていなかったので、気をつければ問題ないところでしたが、厳冬期ではいやらしく雪があって緊張を強いられたそうです。 まあこんな感じで、岩場を登ったり、切れ落ちた縁を通ったり、毎ピーク下げさせられたり、ランカン尾根やはりクセがあります。 また、ランカン尾根、倒木がかなり多く、くぐれないし、跨ぐのもしんどいし、小枝が鬱蒼としているところを通って回避しなければ行かなく、そうなるとテン泊装備のザックが引っかかったりと、何かと進むのに一苦労でした。 次の「2125P」を過ぎると、ようやくあのわかりやすい崩落した大ギャップが現れます。 鞍部への下降では、倒木多く、道不明瞭で、さらに急斜面と、とっても歩きにくかった。ここは登りたくないを思った。 鞍部からの登り返しは、こちらも同じく雪がついていなかったので、ホールドをしっかりつかみ、足場も確認していけば難なくクリアできましたが、雪があったら相当難しいと思います。一応テープは所々あるので、進むべき道はなんとなくわかります。 次のピークは2261P。大ギャップ過ぎたあたりで、ようやく小笊を視認できました。《大ギャップでは片側が崩落しているので展望ありますが、ランカン尾根は基本的に展望なく、木々の間から次の目指すべきピークがみえるくらい》 2200mあたりから雪が出て来始め、できるだけ雪を避けて歩きます。標高あげると、どうしても残雪の上を歩かなければいけないところが出て来て、半分踏み抜き、半分は雪がしまっていてあまり沈まない感じでした。追い打ちをかけるように倒木攻撃もあり、自分のでかいザックを恨みました。 この時には疲労困憊状態でしたが、ゴールが笊の山頂なので、焦る必要もなくゆっくり行こうと意識しました。 雪が出て来たあたりから、あたりがガスってきて、小笊への取り付きあたりからはガスガス。 「おいおいマジかよ」と思いつつ、重い足を一歩一歩前に出した。 ゆっくり、しかし着実に進みようやく小笊山頂が見えてきた!ついでに青空も見えて元気100倍。 そして、小笊到着〜 ガスはどうやら一部だけだったらしく、南アが見えて大はしゃぎ!山頂の看板も撮って、あとは笊の山頂に行くだけ。 ここから地味に大笊まで遠くて、確かに大笊小笊往復45分くらいはかかると感じた。 そして、ついに待ちに待った瞬間が訪れた。ひとまず、山頂直下の幕営地はスルーして、1歩、2歩、、だいたい25歩くらいでビック3どかーんだった。 後ろを向けば、小笊富士。鳳凰、北岳、南嶺、塩見、荒川、赤石、聖、上河内、茶臼、深南部が見ることができ、シャッターを切らずにはいられなかった。 「GW初日だし、誰かいるかな?」って思ってたけど、人の気配はなく、笊ヶ岳山頂独り占めだった。贅沢だったなあ、、 一通り堪能して、山頂から30秒のテン場にテント張って、カップ麺食いつつ日の入りを見守った。 ランカン尾根はきつかったけど、そんな苦労を吹き飛ばすくらい、夕方の笊ヶ岳山頂は静かで、美しく、普段とは違う時間の流れ方だった。 ありがとう笊、ありがとうランカン尾根。 星空を楽しもうと思ってたけど、あいにくの満月で、満天の星空は期待できなかったので、暗くなるとともに眠りについた。 翌朝、日の出を見るために3時半起床。一眼レフ片手に山頂へ。 ちょうど、お月様が聖の肩に沈むところで、何枚も写真撮った。 そして、ブルーアワーを経ていよいよ日の出、あたりは雲海。モルゲンに心躍らせていた。 御坂の奥、大月の方から太陽が見えてきた。しかし、南ア南部の山々は赤くならない。なんか思っていた感じと違う。 結局、日の出はしっかり見えたけど、モルゲンは微妙だった。でも、雲海見れたし十分だよね。 詳しくは写真参照ですが、まーたくさん写真撮りました。「すこしでも景色が変化すると写真撮っちゃうんですよね〜」 結局、山頂に1時間半くらいいて、でもそんな寒くなかったので、山の上にも春が来ているということでしょうか。 テント片して、山頂行って写真撮って、ザックに荷物入れて、さあ下山するぞって前にまた山頂行って写真撮って、「もうどんだけ山頂行きたいんだよ!」って感じ。すぐそこが山頂で絶景が観れるので仕方ないですよね〜 名残惜しいけど下山。 笊から一旦高度下げ、布引へ登り返します。 途中、やはり雪があって、踏み抜くと太ももくらい。 鞍部過ぎたくらいで、今山行初めての人と出会う。男性のソロの方で桧横手にテン泊したそう。ここ布引山まで踏み抜き地獄と言われたけど、トレースを使わさせてもらったので軽症で済んだ。 布引山は樹林帯で、テン場あるらしいけど、ラストの登りで疲れていたのか、テン場があった印象はあまりなかった。 布引の大崩れの縁を通って、広河原へ向かう下山道を歩く。大崩れ過ぎたくらいで、本日2人目の登山客に会い、こちらも男性のソロの方で、日帰りだそうだった。 そして、いよいよ「壁」と称される、布引ー桧横手の急登。たしかに、急登で、降るものかなり神経使った。振り返って、「ここは登りたくないな」と感じた。 急登を下り終え、桧横手山は、なだらかなピークで、テン場も多いイメージだった。 後は下るだけだったので心は晴れやかw しかし、先週の100kmマラソンで再燃した膝の痛みが再び蘇った。《そら、こんな急斜面ずっと降っていたら痛みでるわ!》 さらに下ると、山の神で「ヤッホー」の声が。「こんなところに子供連れで登ってくる変人がいるのか《若干1ファミリー知ってるが、、》」と思っていたら、急に女の人が!相手は尋常じゃなく驚いていて、話を聞くと、どうやら、さっき目の前を黒い動物が横切って、絶対熊だ!と思ったそう。自分は、ちょうど谷の方でカモシカを見たので、黒いだけだったらカモシカだろうと思い、そう伝えたけど、あまり響いていなさそうだった。正解はわからないですがww 男女2人組の方で、山の神で休むついでに色々お話しさせてもらった。桧横手でテント張った方がいいとか、雪はもっと上に行かないとないとか、サルに囲まれた話とか、広河原の渡渉がギリギリだったとか、腐った木とともに落ちるところだったとか、、 自分は、後ちょっと下れば終わりだったので、ついつい長く引き止めさせてしまったかもしれない。写真撮ってもらったり、撮ったりしてお別れした。「話しやすい、面白いお二人だったなあ。。」 またどこかでお会いできたらと感じた。 そして、下山を再開してちょっとしたら、また男女2人組のパーティーに出会った。《さすがGW。笊ヶ岳こんなに人に出会うとは、、》このパーティーは、布引あたりでテン泊を考えている予定だったらしいけど、前の2人組に桧横手でのテン泊を勧めたことを言うと「なら桧横手で張ろう!」ってなってた。上で、アイゼン使わなかったと言うと、女性の方に、「アイゼン車まで持ってってくれ」と言われたのが面白かった《この女性の方、なんとYAMAPで繋がっていた「もみさん」だったww》 ここでも、広河原までのトラバース区間で、落石にあったとか、梯子が見にくいところにあるなど、ありがたい情報を頂いた。感謝感謝。 先程のパーティーを長く引き止めてしまった罪悪感があったし、先を急いでそうな感じだったので、そんなもんでお別れー《YAMAPの知り合いだとわかっていたら、長く引き止めていたのにw》 んで、まあ広河原に降り、まずは渡渉。思ったより難しかった。 その後のトラバース道は、正直、蝙蝠岳山行の伝付峠までのトラバース道と比べれば、「まあ実線ルートならこんなもんだろう」って感じだった。もちろん、斜めってる梯子が無くなったら渡れんし、落石も無かったからだけど、、 途中、生まれて初めてオオルリを見れて、写真ではうまく撮れなかったけど、とんでもなくテンション上がった。 昔から、オオルリとカワセミは憧れの存在だったので、夢がひとつ叶った⤴︎ なんやかんやヘロヘロになりつつゴール。ヴィラ雨畑であせを流した。 いやー4月の南部強化月間を笊ランカン尾根で無事締められて、大満足です! GW登山まだまだ続きます!
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